TAP THE LAST SHOW 感想

映画「TAP THE LAST SHOW」を観ました。
6月25日、横浜ブルク13にて。

・タップダンスのショウのお話。
・雑な言い方をすると、セッション(原題: Whiplash)とSINGを合わせたようなお話に思えました。

・伝説のタップダンサーでありながらもケガで挫折した演出家が新進気鋭のタップダンサーを厳しく指導していく部分がなんとなくWhiplash と重なるように見えていたのですが、演出家さんはあそこまでひどくはなかったかも。

・潰れかけのタップダンス劇場で最後の一花を飾ろうとしたり、オーディションから始まって、選ばれたメンバーもそれぞれに事情を抱えつつも次第に団結したりという展開がSINGと重なるような気がしたり。

・とはいえ、タップダンスという表現自体に迫力があって、靴底で刻まれる心地よいリズムと、それが大勢集まって奏でられる音の厚みと、ダンスがぴったり重なって静止するタイミングがぴったり合わさったりするのが気持ちいい感じ。

・終盤はまるまるタップダンスショウにあてられていて、その魅力を満喫できました。欲を言えば余計なトラブルとかショウの外のドラマを挟まないでショウだけ見たかったくらいです。

・そういえば、中盤にメンバーが団結した後、練習の体裁で音楽とダンスに合わせていろんな場面が細かく挿入される演出がありましたけど、ああいう場面では、それぞれのメンバーが抱えていた問題が解決したり進展したりする様子をそれとなく見せてくれるような使い方が個人的には好みなのですが、本作では過去の(本作の前半で描かれた場面そのままの)回想が挿入されていて、なんだか、前進した感覚よりも過去を振り返るような表現だったように感じてしまいました。

・なんやかんや言っても、全体としてはけっこう好きな作品です。



・余談ですが、あのビデオのショウを見覚えがあるというのはお腹の中で見ていたという意味合いでとらえていいのかしら。時系列の把握がちょっと難しくて。