アリス・イン・ドリームランド 感想

映画「アリス・イン・ドリームランド」を観ました。(12月19日観賞分)

昔、戸塚にあった遊園地の話ではありませんのであしからず。

不思議の国のアリス』をモチーフにしたお話ですが、実物の人形を使ったストップモーションアニメーションだというのが最大の特徴でしょう。

繊細な人形の造形がとても素敵です。
背景美術も同じ人形作家の方の手によるそうですが、デスマスクみたいな顔がぶら下がっていたり複雑怪奇にこんがらがった植物だったりと不気味さもすごいです。

アニメーションとしては、細かく滑らかな動きを目指したわけではなくて、もっと大らかなコマ割りだった気がします。
人形を映すカメラもほとんどが正面か真横だけで、身体の向きを変えるときも回転する途中のコマを挟まずに一瞬で反転するので、紙に描いた人形をクルッと反転させたようにも見えます。
素人考えでは、せっかく実物の人形があるのだからもっといろんな角度から撮影すればいいのに、と思ってしまうのですが、何か作り手の方々の目論見があるのかしら。

お話としては、『不思議の国のアリス』の本を読むのが好きなアリスさんが、『闇』と名乗る存在に支配されたドリームランドに迷い込む感じ。
『闇』の人の正体がよくわからなかった気がします。
個人的には「アリスのお姉さんが抱えていた闇でした」くらいわかりやすい話でもよかったかなあ、などと愚考してみたり。

不思議の国のアリス』とかその関連シリーズをちゃんと覚えているわけではないので、双子とかユニコーンさんライオンさんあたりの人たちはよくわかりません。
騎士さんも、以前アリスさんと一緒に旅をしたらしいのですが、そんな人いたかしら?、という状態で。
水タバコのイモムシさんは『桜蘭高校ホスト部』の総集編回の記憶が新しいので、どうにかわかりますけれども。*1

オープニング、エンディングの黒色すみれさんの歌も、印象深いです。
劇中だけでなく、上映前の待機時間にも流れていたのでとても印象に残っています。

上映前に舞台挨拶ということで監督さん、人形作家さん、黒色すみれさんのお話を聞くことができたのも僥倖でしたが、
上映後にロビーで物販を購入するとサインをいただけるみたいだったのですが、あまりの混雑に断念してしまったのは少し心残りだったりします。
ああいう場でご本人と直接お話できるような機会を得たとしても何を話せばいいのかわからなくて物怖じしてしまう自分が情けなくもあります。

ネタバレは画像の下で













ネタバレ

アリスさんが成長する仕掛けには驚きました。

*1:最近というほどでもないけどニコニコで一挙放送やってたので