カツベン! 感想

「カツベン!」を観ました。

2019年12月30日、シネマサンシャイン沼津にて。

 

活動弁士のお話。

映画がサイレントからトーキーへ移行していく時代を描いていた「アーティスト」という映画がありましたが、あそこまでの時間的な幅はなくて、活動弁士さんのお仕事自体が揺るがされているというほどではなく、一部の敏感な人たちだけがなんとなく悟っている程度、みたいな。

 

少し前にNHKで落語・ザ・ムービーとかいう、落語の演目に合わせて役者さんが映像化するみたいな番組がありましたけど、ああいうのも可能であるならば、活動弁士さんと落語家さんのお仕事って案外近いのかしらとか思ったり。

本作では自作のお話に合わせて映像を組み立てるようなことまでやっていて、あそこまでいくと写真が主で弁士が従みたいな主従関係ではなくなるけど活動弁士の領分でもなさそうとか思ってしまったり。

 

 

「コメディ」という触れ込みだったように思いますが、いまひとつコミカルさを楽しみきれていない自分がいたような気がします。

いわゆる「シリアスな笑い」みたいなものなのかもしれませんが、状況がシリアスなだけにおかしみよりかは必死さが上回っていたように感じてしまったのかも。

 

自転車でおいかけっこのあたりは元ネタがありそうな気がしましたけどどうなんでしょうね。

作中で使われていた映像は過去の実在の作品だけではなくこれのために新たにああいう映像で撮影したものっぽいのかしら。