ヌード展 感想

横浜美術館「ヌード展 英国テート・コレクションより」へ行きました。
2018年5月5日。

・鍛え上げられたマッチョな筋肉美はきれいだなーかっこいいなーと思いますが、体毛がもさもさなたるんだ肉体に美を感じるだけの意識はぼくにはありませんでした。

・弓を構えてる彫像(銅像?)の、矢の向いてる側から見たときの狙い撃たれるぜといわんばかりの威圧感すごい。立体物を生で見られる醍醐味みたいな。

・本展覧会の目玉と思しいロダンの接吻も同じく。接吻は、その大きさ自体の存在感と、ライティングや周囲の壁が黒一色なのもあって大理石の白さ眩いくらいで、大迫力。

・絵画では、テルマエロマエで見るような銭湯みたいなところで女の人たちがいちゃいちゃしてるのがあって、深夜アニメの温泉回みたいなのも昔からあったのだなあと思いました。

イカロスの絵画で、いかにも人工物という形状になってて腕を使って羽ばたかせる構造になってて、興味深かったです。マンガやアニメなんかで肩甲骨あたりから羽根が生えてるものはけっこう見覚えありますけど、恥ずかしながら、こういう人力な機構になってるのはあんまり見たことなかったような気がしてしまいました。たぶん意識して覚えてないだけで見たことくらいはあったと思うのですけど。

・音声ガイドの斎賀みつきさんが落ち着いた声色で、時おりイケメンボイスも披露してくださってて、耳が幸せでした。

・併設の横浜コレクション展でも、関連しそうな作品がいくつかありました。音声ガイドでも触れられてた、騎士が女性を樹木に縛り付けてる絵を別の画家さんが模写したものとか松井冬子さんとか。



・ヌード展の終盤らへんでは、性的な対象としての裸婦像へのカウンターとして男性の裸体を描いたみたいな主張をしている(と音声ガイドで言っていた)作品もありましたけど、展示の冒頭部分では男性の裸体像もたくさんあったわけで、モチーフとしての男体と女体の比率が時代によってどう変遷してきたかみたいな統計とかあったりするのかしら