素敵なダイナマイトスキャンダル 感想

映画「素敵なダイナマイトスキャンダル」を観ました。
2018年3月17日、静岡東宝会館にて。
原作未読。

・実話に基づいたお話のようですが、それだけに元ネタの人物像を知らないとわかりにくい感じ。
・エピソードがぶつ切りになっていて、個別にいろんなことが起こってはいるもののそれらの結び付きがわかりにくいというか。
・おそらく行間というか、描かれているエピソードの背景にもう少し様々な事象があったのではないかという推測はできますが、その推測を埋め合わせるだけの前提知識が圧倒的に欠落しているので、何がなにやらさっぱり。
・小銭をばらまくのとか、急にサックスを吹き始めたいきさつとか

・表題にもなっているお母様の衝撃的な出来事に対して、主人公さんの生き様と重ね合わせるような演出になっている割に、最終的にはなんだか取って付けたような感傷で終わってしまってたり。

・末井氏の半生を振り返る構成なのは原作ありきでは仕方ないのでしょうけど、どうせならもっと当時のカストリ雑誌(とは時期が違うのかしら)の事情を群像劇的に描くようなのも見たかったような。

前田敦子さんの役柄も、実話に則しているからには必要だったのでしょうけれども、そのわりにドラマらしいドラマが無くて、そのドラマの無さこそが現実味ではあるのでしょうけれども、そして前田敦子さんの自然さがまた生活感につながっているのでしょうけれども、何も起こらなすぎて逆に不安になりそう。
・浮気相手のほうはドラマドラマしてましたけど、あれはあれで盛り過ぎではないかと思うくらい盛り盛りで。

・バランス感覚がいまいちよくわからない感じ。
・あと、全体的な話運びのテンポというか間合いみたいなものにも今ひとつ馴染めなかったというか
・この話膨らませるのかなと期待した部分がさらっと流されたり、一方で尾野真千子さんパートにはゆったりと時間を割いてたり。
・父親が鉱山で働いてて自宅にも発破を持ち帰っててそれを持ち出したらしいみたいなことを一通りセリフで説明しておいた上で更に映像で回想するという繰り返しはちょっとクドかったというか野暮ったかったというか

・予告編から勝手に期待を膨らませすぎていて、ぼくの身勝手な妄想が実物とかけ離れてしまっていたということだろうと思います。