blank13 感想

映画「blank13」を観ました。
2018年2月24日、川崎チネチッタにて。
原作未読。

・「湯を沸かすほどの熱い愛」と対比してみてもいいかも

・「湯を沸かすほどの熱い愛」では余命を宣告されたことで奮起する母親の姿とその姿に感化される人々が描かれていましたが、本作の場合は父親の死後に息子の視点では見えていなかった父親の功績を振り返るような構成。

・故人に世話になった人たちからは「お人好し」なんて評されていて、実際にそういう側面もあるのでしょうけど、だからといって借金取りに怒鳴り散らされるような生活をしていた家族からしたらそんなの知ったこっちゃないだろうという気もしてしまったり。

・どこかの時点で分岐して「祈りの幕が下りる時」ルートを選択した世界線があっても不思議ではなさそう

・回想の時点では息子とキャッチボールしようとしてもうまく投げたり捕ったりできなかったお母さんが、現在時制では少年野球の子にボールを投げ返したらちゃんと届いたというあたりに、時間の流れを含ませているようでああいう表現好き。

・主演は高橋一生さんということになっていて、実際にカメラの中心にいるのは高橋一生さんやその子供時代役の子ではあるのですが、基本的には高橋一生さんの目を通して他の人たちを見るような作りになっているらしく、高橋一生さん自身の姿が映っているにもかかわらずあまりその存在が見えないような、なんだか不思議な感覚でした。