デジモンアドベンチャー tri. 第4章「喪失」 感想

映画「デジモンアドベンチャー tri. 第4章「喪失」」を観ました。
3月4日、横浜ブルク13にて。

リブートしてこれまでの記憶を失ったパートナーデジモンたちの反応に戸惑うお話。

・「食べないで〜」「食べないよ」のやりとりとか、「キミとともだちになりたい」「キミのことをもっと知りたい」みたいなやりとりがあって、もちろんありふれたやりとりではあるのですけど、時期的にちょっとした符合がおもしろく感じられるお年頃。
メイちゃんの額にもM字の刻印がありますし。

・ヒメさんの立場、つらい。
いきなりモノクロ無声の回想から始まって何事かと思ってしまいました。
オリジナル版のデジモンを見てないもので、はじめはオリジナル版の回想なのかな〜とも思ったのですが、たぶん違うっぽいかも。

・敵のおっさんエロい
襲撃する相手が女子ばかりというのも意図的にやってるのかしら。
映像ではほっぺたをベロンと舐めた程度でしたけど、もっとひどいことをされてしまった暗喩にも見えてしまったり。
あと、敵対組織の名前は「ホメオスタシス」なのか「ユグドラシル」なのか、区別がつきにくくてややこしい。

・リブートで記憶を失った元パートナーのデジモンたちの様子は、ある種のやり直しジャンルの亜種なのかもしれません。
主観側は覚えているのに、相手は覚えていない状態。
そういう相手に対峙したときの接し方にも人によっていろんなアプローチがあるのが興味深いです。

以前の記憶に縛られていてそれを相手に押しつけてしまい、逆に拒絶されてしまったり。
相手が記憶を失ったことを受け入れて、改めておともだちから始めましょうというアプローチだったり。

道中でメンバーが分断されて、元のパートナーとは異なる組み合わせになる場面もおもしろいです。
オリジナル版を知らないのでパートナーデジモンとの絆がどのくらい強いものなのかピンときていない部分もあるのですが、異なる組み合わせでのやりとりを経由することで、元の鞘におさまるまでの経緯に説得力が増しているように思いました。

それだけに、そんな彼らと対比されるヒメさんのシークエンスの残酷さや絶望感がより引き立っているように思います。

闇堕ちまったなし。



・終盤での怒涛のような進化進化究極進化のたたみかけは、BGM(というか主題歌)ともあいまって、ものすごい圧倒的な迫力でした。

・そういえば、シン・ゴジラで同一個体が変形するのは「進化」とは呼ばないという指摘がありましたけど、このデジモンの「進化」についても同じような指摘がなされたりするのかしら。
種族まで変わっているから許されているのかしら。