マンガをはみだした男〜赤塚不二夫 感想

映画「マンガをはみだした男〜赤塚不二夫」を観ました。
5月2日、ポレポレ東中野にて。

故・赤塚不二夫先生の自伝的に生涯を振り返りつつ、生前に親交のあった方々の証言を交えたような構成。
こういうのもドキュメンタリーというのでしょうか。

上映後のトークショーで説明があったのですが、本作には赤塚先生の肉声のコメントがけっこうな量で収録されていて、その貴重な録音テープが発見されたこともこの映画を作る大きなきっかけのひとつになったとのことでした。
その情報源は内緒らしいですけれども。

わりと時系列に沿って、満州での誕生から引き上げ、漫画家を目指す以前の暮らし、デビュー、トキワ荘時代、複数の大ヒット作で時代の寵児に、『レッツラゴン』、タモリさんとの出会いとテレビ番組への進出、アルコール依存症、晩年、といった流れでしょうか。

いくつかのエピソード毎に区切られていて、
まず、自伝風に赤塚先生の一人称のようなナレーションに合わせてアニメーションで大まかなエピソードが描写されて、
次に、同じエピソードを巻き戻したかのように、今度は関係者の方々の証言でそれを補完する、
というような作り。

はじめのうちは同じ話の繰り返しがクドいようにも感じましたけれども、関係者の証言も断片的だったり説明不足な感じもあったりするので、証言だけ繋ぎ合わせてもおそらく全体像がわかりにくかっただろうと思うので、まず大まかな全体像を提示してからという手法は観客の理解を助ける効果があるのかもしれません。

(『おそ松さん』の演出の人も証言で出演されてた気がします)

ぼく自身としては、赤塚作品についてはあまりよく知らないというのが正直なところです。
テレビアニメのリメイク版をいくつか見ていた程度。

証言として出演されてた多くの人が絶賛していた『レッツラゴン』については恥ずかしながらタイトルすら聞き覚えがありませんでした。

テレビにもあんなに出演していたというのは想像以上でしたし、昔のテレビ番組のおおらかさを感じるようでもあります。
よくわかってないのですが、あの映像がお茶の間に流れてたってことでいいのでしょうか。
いえ、ぼくのこどもの頃でもおっぱい丸出しになってた番組があったような記憶はありますけれども。

とりあえず、トークショーでも宣伝なさっていた、元・担当編集さんの著書は読んでみたい気持ちになりました。
堀北真希さんと浅野忠信さんの映画も見てみたい。