エヴェレスト 神々の山嶺 感想

映画「エヴェレスト 神々の山嶺」を観ました。
4月3日、横浜ブルク13にて。
日本語字幕版。
原作未読。

山登りをする人たちと、山登りをする人たちの写真を撮る人のお話。

登頂したかどうかなんて1人で登ってたら本人にしかわからないわけで、ある程度グループを組んでちゃんと登頂を証明できる態勢を整えなくちゃいけないのかもしれません。

そういう意味では、阿部寛さんの立場よりも佐々木蔵之介さんの立場のほうが世間的には「正しい」在り方なのだろうと思います。

個人で無茶なトライをして遭難したところで、理解を示すことができる人は限られるでしょう。
救助のためにヘリコプターを飛ばすことにすら議論が生じる世の中みたいですし。
本人は「自己責任」のつもりでも、家族やら関係者への影響もあるわけで、よほど身勝手な人でもなければあんな振る舞いはできないのではないかしら。

ともあれ、休まずにひたすら山を登り続ける人生なんて死んでもイヤだと思いました。

岡田准一さんは無理に無酸素につきあわないで自分だけ酸素ボンベを用意しておくわけにはいかなかったのかしら。
個人の資金では準備難しいのかしら。

予告編の段階から気になっていましたが、本編を見てもやっぱり尾野真千子さんの役柄の人は要らなかったように思えて仕方ありません。
せめてもう少し山登りに対する理解があればいいのに、ただひたすら山への恨みつらみを吐き出すだけの役回りで、見ていてとてもつらかったです。
現実的にもああいう「山に大切な人を奪われた人」は存在するのでしょうけれども、この映画にああいう人を出してしまうとただ水を差してるだけに見えてしまうような気がします。