傷物語 I 鉄血篇 感想

映画「傷物語 I 鉄血篇」を観ました。(1月10日観賞分)
原作未読。

特典は品切れでした。
代わりに、売店で扱っていたコラボ商品「アセロラドリンク・ミニドーナツ付き」のおまけのコースターの写真を添付しておきます。
ミニドーナツを食べてからアセロラドリンクを飲むと甘さが感じられなくて酸っぱいだけですので要注意。

化物語」よりも前の時制、あららぎさんが吸血鬼になった経緯のお話。

お話自体はいつもながらの何言ってるんだかわからないような会話の応酬ではあるのですが、映像がなんだかものすごかったです。
何がどう「すごい」と感じたのかを説明するのも難しいのですが、なんだかすごかったです。

アセロラドリンクアンダーブレードさんのあたりは、けっこうどギツい描写で、目を覆い耳を塞ぎたくなるくらいでした。
あの欠けた肢体でジタバタともがき苦しんでいる姿もキツかったのですが、さらに加えて「ごめんなさいごめんなさい」と咽び泣かれるのが、見ていていたたまれなくなります。
ぼくは自分で思っていた以上にリョナ描写が苦手なのかもしれません。

正直に言えば、坂本真綾さんの声であんなことを言われてしまえば劣情を催さずにはいられません。
けれども同時に、あれに劣情を催してしまう自分を嫌悪せずにもいられないのです。

痛そうとかかわいそうとかみたいな感情もありますが、それ以上に、そういう映像表現をあえてして見せるという判断をした作り手への不信感みたいなものもあるのかもしれません。
が、同時に、そういう描写を逃げずにしっかりと表現する姿勢は作り手の真摯さなのかもしれないとも思えるわけで、一方的に「ダメだ」と否定したいわけでもなかったりします。

要は、ぼく自身があれをどう受け取ればいいのか、処理できていないのかもしれません。

映像の「力」とでも言えばいいのかわかりませんが、迫力のある画面の連続で、見ている最中は必要以上に緊張していたような気がします。
身体が強張っていて、終幕後に場内が明るくなってようやく、ふっと力を抜くことができました。

傷物語 (講談社BOX)

傷物語 (講談社BOX)