たまゆら~卒業写真~」 第1部 芽-きざし- 感想

映画「たまゆら~卒業写真~ 第1部 芽-きざし-」を観ましたので。

テレビシリーズ未見。

実在の町を舞台にしたお話、という噂はかねがね聞き及んでいましたので。

基本的にはテレビシリーズありきの続編のようなので、登場人物がある程度の関係性を築いた上でのお話みたいなので、その経緯を知らないと、ちょっと厳しいかもしれませんので。

過去から現在に至るまで、連綿と、なだらかな時間が着実に流れていることを感じることができます。

新しい環境へ飛び込んで、既存の人間関係が成立したグループに参加させてもらったみたいな所在なさみたいな。

周囲の人たちはみんな既に顔見知りで、自分だけが新参者なときの、その人たちの間では通じている話題が自分にはわからないような不安感みたいな。

そういう意味では、新入部員らしい後輩さんにこそ自分の視点を仮託できればよかったのですけれども、彼女もわりかしはっちゃけてるというか、既成のグループをかき乱す役回りっぽいですので、視座の置き場に困る感じではありますので。


とはいえ、学生さんらしいキラキラした眩しさと、落ち着いた雰囲気のゆったりした空気感は、素敵だなあと思います。ので。

複数の登場人物が会話をしているときの、発話していない人物の表情を映してくれるのが、いいなあと思います。ので。


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テレビシリーズ作品の劇場版展開において、総集編などを挟んだり登場人物紹介を入れたりして新規層にもアピールするか、既存ファン向けと割り切ってそのまんま継続的に始めてしまうか、みたいなスタンスが作品ごとに違ったりするのも楽しみのうちなので、テレビシリーズを見ていなくても劇場版だけ見るという道楽も、案外おもしろいものなんです。


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写真を撮る、という題材で思い出してしまうのが「福福荘の福ちゃん」という映画で、あの中での写真家屋さんに対する偏見の酷さはたまらないわけですが、
本作のピンク髪で前髪をてっぺんに上げている先輩さんが、将来、水川あさみさんみたいな目に合うかと思うと、それはそれで、以下自粛。