のぼうの城　感想 - 思い出の小箱の隅

映画「のぼうの城」を観ました。
原作未読。

石田三成さんの軍勢2万に対して、わずか5百の兵力で対抗した「（でく）のぼう」さんのお話です。
史実に基づいているそうで、エンディングでは、現代に残る史跡の映像が流れるのが好印象でした。

ただ、作中に大規模な水攻めの場面があり、どうしても津波の被害を想起してしまう可能性があるので要注意です。
自分が行った映画館では、ポスターのところに注意文が掲示されていました。
それだけ迫力のある水描写でした。

お話としては、奇策というよりも、のぼうさんの人望こそが勝利を導いたという印象。
優秀な人材にも助けられていました。

そして何より、石田三成さんの自滅感。
あれだけお膳立てされていたにもかかわらず、というのが皮肉というか。
大谷刑部さんのほうが賢いということなのか、石田三成さんがそもそも戦に徹底的に不向きだということなのかは、意見の分かれるところでしょうか。

戦争場面では首が飛んだり槍が刺さったりとなかなかグロテスクな描写もあって、戦国時代劇としては意欲的なのだろうと思いました。