わずか10ヶ月程度の活動期間における、146点あまりの作品の、ほぼ全てが集まった展覧会です。
会場は2部構成になっていて、第1部では、時代背景であったり、写楽以前の浮世絵であったり、写楽と他の絵師との比較であったり、版の違いや保存状態の違いの比較であったりと、
写楽にまつわる前知識を得られるような趣向になっていました。
1部と2部との間では、代表的な大首絵と同じ場面の歌舞伎の一場面を映像で紹介しているところもあって、
歌舞伎未経験者にはありがたい配慮でした。
そして、第2部では、製作時期の順に、四つの時期に分割して、現存する写楽作品の大半が一堂に会するという、圧巻の様でした。
基本的に歌舞伎役者の肖像画とも言える作品群であり、歌舞伎の演目がわからないとお話になりやしない部分もありますが、
付属の解説を読みながら、なんとか大筋をつかもうとしつつ。
その作品の存在感と威圧感で、なんとなくながら、実際に歌舞伎の一場面を目にしたかのように思えてきました。
そんなこんなで、ブッダ展にもハシゴしようかとも思っていたのですが、
1階で併設されていた日本史の土器やら埴輪やらから始まる展示も眺めていたら、思いの外に時間がかかってしまったので、また日を改めて。