あさひなぐ 感想

映画「あさひなぐ」を観ました。
9月30日、横浜ブルク13にて。
原作未読。

薙刀のお話。

先日、矛と槍の違いみたいな話題を見かけてちょこちょこ調べてみたものの、薙刀は微妙に別枠なのでしょうか。棒の先に刃物が付いた武器にもいろいろあるようで、なかなか区別が難しく。
袴姿かっこいい。

面を被ってしまうと顔があまり見えなくてどちらがどちらかわかりにくいかもしれません。
背中に赤と白の目印がついてはいるものの、画面の中にそれが常に映っているわけでもなく。
そんな中、主人公さんだけはメガネをかけたまま面をしているおかげで、面の隙間からでもメガネが見えて主人公さんだとわかりやすくなっていて、ああいうのも作品を立ち上げるときの初期デザイン時の工夫なのかしらん。



すごくまっすぐな部活青春ものという感じで、眩い限りです。
娘さんの光はワシには強すぎると言っていたポムじいさんみたいな気持ち。

とくに3年生の先輩方が良かったです。
正直なところ個別に識別できるほどの描写はなくて、主人公さんたちが入部した時点から既に2年生の次期部長が仕切っていたため、その後の展開を考慮するなら2年生の描写に時間を割いておくのは必然なのでしょうけれども、その分、1年生と3年生の関わりはあまり見られなかったわけですが、それでもというかだからこそというか、1年生たちの知らない3年生たちだけの物語もこの映画では描かれていない部分で確かにあったのだろうと感じさせるあの場面は、ものすごくぐっとこみ上げるものがありました。



主人公のメガネの人、原作マンガ(中身は未読)でも表紙にデカデカと描かれていたので、てっきり有能な人なのかと思っていましたが、ほとんど大半がポンコツな感じだったのが、この手の熱血部活ものではちょっぴり珍しいのではないかと思ったものの、もしかしたらぼくが知らない・思い出せていないだけで他にもあるのかも。
とはいえ、まったく才能が無いわけでもなく、愚直なまでにひとつのことだけに取り組み続けることができるのもまた才能という見方もあるようで、その一意専心が実を結んだ場面は、おぉっとなりました。
努力が報われるお話は良いなあと思います。

そのぶん、熊本だかどこだか九州のほうの人は割を食ってしまった形ではありますが。
あそこで素人に毛が生えた程度の相手に煮え湯を飲まされたことで発奮してその後に大躍進していくみたいな筋書きも胸熱ではあります。

顧問の先生の役どころもおもしろかったです。
基本的にはチャラチャラしてるしお調子者だしと役に立たない感じなのに、合宿の手配だったり強豪校との練習試合を取りつけたりと、マネジメント面ではかなり優秀っぽい。
ああいうのも大人のお仕事って感じなのかも。



乃木坂さんの映画を見たは超能力研究部の3人以来だったと思いますが、楽しく見ることができました。