紙の月

映画「紙の月」を観ました。

PG12。
原作未読。

人妻さんが若いツバメに溺れるお話。

と書くとまるでえろまんがみたいですね。

実際、なにかのえろまんがで読んだことあるような錯覚を感じるくらい、えろいです。

奉仕することに、誰かのために尽くすことに幸せを感じてしまう人が、
その幸福感を得るためにどんどんエスカレートしていく姿は、
清楚で貞淑な人が快楽に堕ちていくかのようで、
直接的な描写もありますが、それ以外の場面でも、そこはかとないえろすが漂っているかのようでした。

破滅へとまっしぐら。

こういうのを退廃的というのでしょうか。

夫の人が出張している間に妻の人がどうしているかなんてそうそう知る由もないわけで、世間の既婚の方々は不安になったりしないのかしら。
ぼくがNTR脳なだけかしら。



常識を打ち破り犯罪をやらかしてまで貪った快楽の大きさは当人にしかわからない、という感覚は、
山頂で見る景色は山を登らなければ見ることができない、と喩えることができるかもしれないし、
もしかしたら、常習的な性犯罪者のそれかもしれません。

後付けで罰を課せられるとしても、その場限りとはいえ快楽を得られるならば、世の中、やったもん勝ちなんじゃね?、という疑念が脳裏を支配します。

よくまあ世間の人はその衝動を抑制できるものです。

社会制度を維持し続けることができる、人類の神秘なのかもしれません。



大島優子さんの役どころも、世間でよくあるごくありふれた強かさのようで、なんだかいい感じでした。