日本で一番悪い奴ら 感想

映画「日本で一番悪い奴ら」を観ました。
7月3日、横浜ブルク13にて。
原作未読。
実話に基づく物語。

北海道警察の刑事さんが、薬物や拳銃を取り締まるお話。

少し前に見た映画「ヤクザと憲法」と表裏一体みたいな感じでしょうか。

検挙数を稼ぐために暴力団的な組織に内通者をつくるだけでなく、自分も進んで暴力団的な組織と積極的に接触、交流することで、情報提供を得るだけでなく次第に非合法的な取引をするようになっていったり。
ある種の司法取引的なことを勝手にやっていたような感じなのかしら。

外国の出来事が題材でいまひとつピンときていなかった映画「ブラックスキャンダル」みたいな感じなのかしら。

ともかく、薬物や拳銃を検挙する際にポイント加点方式で評価されるため、成果を上げるために手段がなおざりになって組織ぐるみでエスカレートしていってしまう恐ろしさ。

ある意味では、警察に限らずに過度の数字偏重な成果主義に対する問題提起のようにも見えます。

数字を上げることが主眼になってしまって、その過程の不都合な部分に目を瞑ってしまう。

数字という形に見える部分だけではなく、見えない部分をどのように評価すればいいのか。
何かを評価するということはとても難しいことだと改めて思います。

薬物、ダメ、ゼッタイ。

という標語だけでなく、実際にこんなになっちゃうのか、という真に迫った怖さを感じました。

なんやかんやいってもススキノは楽しそうに見えてしまう反面、金の切れ目が縁の切れ目みたいなのも怖い。