ネイチャー 感想

映画「ネイチャー」を観ました。

3D吹替版。

原題が「Enchanted Kingdom」というらしく、ナレーションでは、しきりに「王国」を強調していましたが、結局のところ、王様が誰なのかはわかりませんでした。

時間の緩急の落差が激しくて、極端に、ゆっくりになったり早回しになったり、せわしないです。
映像が加工されているのではないかと疑ってしまう水準。
CGだと言われれば信じてしまいます。
音なんかは、作り物もあったのではないかしら。
いくらなんでもそんな音しないだろう、みたいに強調されたりしていた気がします。

動物さんの世界が苛酷なのは既に周知の域ですが、この映像では、意外とまったりのびやかゆるやかな面も映し撮られていました。
喰うか喰われるか、みたいな弱肉強食的世界観は、わりと少なめだったと思います。
そのゆったりふわふわ感に突如として挿入されるヌーさん対ワニさんは、だからこそより一層、衝撃的です。
BGMを変えたらホラーとしても通用しそうです。

動物さんの生態と並行して、非生物の世界も映されます。
雨、雲から始まり、塩と硫黄と酸の湖であったり、熔岩であったり、砂漠であったり、波であったり、滝であったり、氷の結晶であったり、星空であったり、
生物も含めればサンゴ礁であったり、花冠であったり。
鮮やかな色彩や、変化し続ける流体の複雑系は、やはり美しいものです。

エンディング後にはメイキング映像も流れますが、こちらはわりと、「これ撮るのまじたいへんだったわ〜」的な、がんばりましたよアピールに思えます。
ただ、撮影方法が気になるのも事実なので、スタッフの苦労話はともかく、撮影するための工夫を一端でも知ることができたのはよかったです。