風立ちぬ(4回目)感想

映画「風立ちぬ」を観ました。
4回目。

ネタバレ注意












今までは、飛行機開発の苦労話要素は薄いように感じていましたが、今回は日の丸飛行機が墜落を繰り返してばかりなのがやたらと印象に残りました。
貧しい日本が無理をして、亀に追いつき追い越そうとするアキレスのように奮闘していたというのが、ようやく飲み込めてきた気がします。
その飛躍も、本庄さんと堀越さんというずば抜けたセンスがあったればこそ、ということでしょうか。
カプローニさんの言うように、技術は後からついてくる、のかもしれません。

自らの美しい夢のためならば、国すらも利用する。
飛行機が破壊と殺戮の道具になると知りながらも、
貧困にあえぐ人々の存在を知りながらも、
矛盾を抱え、破裂を予感しながらも、
それでも自分の道を貫こうとする。

今日観たもう一本のほうでは、人々はただただ時代に翻弄されているだけのように見えましたが、こちらの本庄さんや堀越さんたちは、自ら時代をきり拓こうとしていたように思います。
かっこいい。
技術者たるものかくありたいものです。難しいですが。