劇場版 からかい上手の高木さん 感想

劇場版 からかい上手の高木さん を見ました。

2022年6月18日、シネシティザートにて。

 

そういえば原作を途中までは読んでたものの次第にマンガ全般に対するぼくの読書量が減退してしまってて追えなくなってしまっていましたが、いつの間にやら完結してたのかしら。と思ってしまうような完結編でした。原作はまだ続いてるでいいのかしら。

とはいえ、元高木さんみたいなスピンオフもあるらしいみたいな話は聞いた覚えもあったのでなんとか耐えられた気もします。

 

少し前にNHK で深夜に細田守監督のプロフェッショナルか何かの特番を再放送してたのをたまたま見かけたことがありまして。普段なら寝てる時間だったと思うのですが、あの夜はなんか寝付けなくて点けっぱなしのテレビをぼんやり眺めてて目に入った感じだったかと思います。たぶん、バケモノの子あたりの時期の取材だったのでしょうか。バケモノに育てられた男の子の主人公が都会でヒロインに出会ったりするようなのの出会いの場面をどこにするかみたいなロケーションの話とかをしてた気がします。その中で、細田守作品には夏が多いですね、みたいな話になって、夏って、なんかそういういろんなことが起きますよね、それでちょっぴり成長のようなものをするかもしれなかったりとか、みたいな話をしていて。

そんな、見るともなく眺めてただけのテレビ番組をふと思い出すような、そんな映画だった気がします。この劇場版高木さんは。

 

天体観測の歌詞ではあの日に手を握ることができなかったと歌ってた気がしますが、西片くんは手をとることができたんだなあ、という深い感慨をおぼえます。

 

映画「五等分の花嫁」  感想


映画「五等分の花嫁」を見ました。

2022年5月28日、シネマサンシャインららぽーと沼津にて。BESTIA版。

原作未読、テレビアニメシリーズ未見。

雰囲気からすると、これまでいろいろとすったもんだあったあげくの完結編になるのかしら。

途中過程はわからないながらも、本作単体でも楽しめたと思います。

 

往年のギャルゲーと呼ばれるような作品群でもしばしば見られたように、いわゆる「恋愛」が主題のようでありながらも、個々の抱えている問題は様々で、その個々の問題と向かい合ったり解決したりといった部分が大きくて、その解決策は必ずしも恋愛の成就だけではなかったりするようです。

本作の場合、長女の人はあらかた問題を解決済みで、やや俯瞰的な立場になっていたように見えました。

ただ、その一歩引いたような距離感というのは、ぐいぐいと押し寄せる圧力ばかりの中にあっては逆に居心地がよさそうでもあって、相談事にも乗ってもらいやすそうでしたし、子を見守る親目線みたいなものを共有できていそうなようにも見えました。

本作の結末は高校卒業時点の選択がそのまま5年近くも維持されていたようですが、FANZA あたりを眺めていると大学進学をきっかけに地理的な距離が開いてしまったカップルにはいろんな試練があるらしいですし。

舞台となっている地域はわかりませんが、男主人公の進学先が東京だという話があったのでおそらく東京からは少し離れているのでしょうし、長女の人は俳優さんということで東京に滞在することも多そうですし、なんかこう他の姉妹の知らないところでふとしたきっかけで一線を越えたりすることもあってもよさそうなような(妄想)

 

二女と三女と五女もそれぞれに将来の進路が課題だったと思いますが、亡き母との思い出や継父との関係なども絡めていい感じに問題解決できてそうな感触でした。

(二女と三女に関しては、この映画だけ見た範囲では役割が似通ってしまってた気がしてしまいますが、時間尺の面での要請もあったのかしら)

 

そんな中で、四女の人は精神的に追い詰められてる描写が強くて心配になるくらいでした。他の姉妹とは違くありたいとするばかりで空回りしているように見えてしまって。

 

本作では五つ子ですが、双子を扱う作品なんかでも、同じような見た目の兄弟姉妹の中にあって自分を自分個人として認識されたい、認められたい、という題材のものを見かける気がします。

あるいは、双生児や多生児に限らずに兄弟や姉妹がいればそれぞれに見比べられることは多々あるでしょうし、なんなら兄弟姉妹に限らずにもっと広く普遍的な感情でもあるかもしれません。

同じような人が複数いる中で、誰でもいいのではなくてあなた自身であることがいいのだ、という承認というか肯定みたいなの、いいなあ、ほしいなあと思います。

たぶん、広く「恋愛」と呼ばれる感情と、こういう「あなただけが特別」みたいな感覚ってわりと近いところにあるのではないかしら。

自尊心とか自己肯定感とかみたいなものを外部からの評価によって強化するような感じというか。

 

 

 

文化祭のくだり、5人のルートが場合分けされていてルートが分岐しているかのようでしたが、たぶん繋げたら1本の時間軸のところを切り貼りして順番を入れ替えて分岐したかのように見せかけているトリックという理解でいいのかしら。

パラレルな要素の表現方法としておもしろいと思いました。

 

そういえば、「男主人公くんが誰を選択するのか」とは別に、「小学生くらいの頃に一度出会っていたのは誰だったのか」という問いもあったようですが、この映画単体で見たときにはちょっとわかりにくくて、ここまでシリーズを追ってきた人向けの要素になってたかもしれません。とはいえここまでのシリーズを知らずにこの映画だけ見る人もそうそういないでしょうから無用な注文かもしれません。

 

 

 

五つ子の両親(母親と父親2名)や五女や、男主人公くんとその幼馴染女性あたりの、教師と生徒というか、教える側と教えられる側、みたいな関係が連鎖している構図は意図的に組み込まれたものなのでしょうけれども、なんというかこう背徳的な雰囲気があるように感じてしまう部分もあったりするかもしれません。ハラスメント的なものとも紙一重っぽくて慎重さが求められる部分な気もします。

それはそれとして、五つ子の母親と、実の父親を自称している謎おじさんとのなれそめが原作とかアニメシリーズではどの程度描かれていたのか気になるところです。

 

 

 

メモ

・恋愛と問題解決と自己承認

・パラレル

・教師と生徒

・五姉妹の母親

映画 バブル 感想

「バブル」を見ました。

2022年5月28日、シネマサンシャインららぽーと沼津にて。

 

進撃の巨人の立体軌道装置よろしく、ぐるんぐるん動き回るのを見てるだけでとてもワクワクして楽しかったです。見てよかった。

瞬間心重ねてみたいなシンクロナイズドな動きと、ガンダムニュータイプ空間みたいな言葉を介さない部分で通じ合う感じと、シンプルな主旋律に多重的に伴奏が重なっていく感じ(アナ雪2みたいな)とか、いろいろとぼくの好みに合致した気がします。

4DXとかもあったのかしら。

 

お話の、細かい部分というよりかは骨格みたいな部分では、シン・ウルトラマンと対比できるのではないかとか見ながら考えたりしてました。

遥か遠くの星で光る何かを見つけてうんたらかんたら的な意味で。

赤い泡のお姉さまとシン・ウルトラマンでのもう一人のウルトラマンとが重なるような。

中盤の商売っ気が強いメカメカしたグループも商談をもちかけてきてた外星人さんたちと近いんじゃないかしらどうかしら。

 

このバブルはわりと男女間みたいな部分が強めだったので、性別を意識させないウルトラマンさんの造形の妙もありそう。(むしろ「マン」という呼称は性別を意識させてしまうのではないかみたいな不要な心配をしたりはしてたのは余談)

 

あとは、ウタさんの造形について、公開時期によってはスライムのぷにるさんみたくなってた可能性もあったりしたのかしらとか想像してみたりして。なんかこう肌が透けるような感じとか。

と思ったものの、本編でのあの触れたら泡になる儚さの表現があってこそでもあるかも。

 

 

 

上映前にワンピース映画の予告編が流れるのは間が悪いかも

映画ピングドラム前編 感想

映画:RE:cycle of the PENGUINDRUM [前編] 君の列車は生存戦略

2022年5月21日、シネマサンシャイン沼津にて。

本放送当時はひととおり見てたはずでしたが、とくに復習もしていなかったので、だいぶ忘れてました。

が、本作では冒頭から桃果お姉さんが出てきてなんやかんや説明してくれていたので、本放送を見てた身にはわかりやすくなってそうに思えました。

しょうまくん、りんごちゃん、たぶきさん、ゆりさん、のグループについては、見ながらそういえばこんなだったなーみたいな気持ちになりました。

一方で、かんばくん周りのなつめさんなんかは、インパクトがあったのでこういう人がいたことは覚えているもののどういう人だったのかはあんまり覚えていないので、後編を楽しみにしとこうかしら。

子安パパがかっこいいのと、ひまりちゃんがかんばくんの心臓をデスティニーするあたりの流れ(テレビ放送のときのエンディング曲か何かが流れてたあたり)、ぐっときてました。

いまさらではありますが、かんばくんって暁生さんの若い頃みたいなキャラなのかしら。被害者の会が結成されたりしてるわりに、かんばくんのそういう描写自体はあんまりなかった気がするからいまいちかんばくんがそういう人みたいなイメージを持ててないというか、家族大好きなお兄ちゃん像が強いというか。

そういえばチラッと出てきたピンク頭の先生も見覚えはあるけどどんな人だったかさっぱりでした。

 

 

カレーだばーやらロールキャベツだばーやらみたいな食べ物がもったいないような描写が気になってしまったのはよくもわるくもネットの影響なのかもしれません。

たぶん、ギャグアニメ的なテイストだけならそこまで気にならなかったかもですが、実写映像と組み合わせたような現実味が強めの雰囲気もあったりしたので、虚実の境界線がわけわかんなくなったりみたいな効果もあったのかしら。

 

シン・ウルトラマン 感想

2022年5月21日、シネマサンシャイン沼津にて。

ウルトラマンはあまり触れてこなかった感じです。

 

予備知識はあまり入れないようにしてたつもりでしたが、シン・ゴジラの時空とつながっているという理解でいいのかしら。

 

ウルトラマンの立ち姿とか所作とか、とてもきれい。

飛ぶときのちょっぴり反ってる背中とかすき。

仏様、観音様。

 

「裁定者」みたいな言葉が出てきたり、ゼットンが空に透けて見えてる絵で巨神兵東京に現るを思い出したりしてましたが、ウルトラマン巨神兵の間にも何かつながりがあったりするのかしら。あんまりそのあたりの話を知らなかったかも。

 

ゼットンといえば、つい最近、ネットのニュースか何かで、スペースシャトルだか宇宙ステーションだかで3Dプリンタを使って現地で必要な資材を作れる技術みたいな話があって、そういう仕組みだと思っていいのかしら。

雑な理解だと、ザンダクロス(ジュド)みたく部品を送りつけて現地で組み立てる方式の応用形というか。

 

 

シン・ゴジラのときは、ゴジラシリーズをほとんど知らないながらもシン・ゴジラだけでそれなりに楽しんでいましたが、今回はどちらかというと、オリジナルのウルトラマンはどうだったんだろう、みたいな部分が気になってしまって、シン・ウルトラマン単体についてだけで完結せずに世界が開いてる感じみたいな雰囲気があるような気がしないでもないのかも。

 

 

 

シン・エヴァンゲリオン 感想

2021年3月14日、シネマサンシャイン沼津にて。

 

ようやくおしまい。

ありがとうございました。

憑き物が落ちるってこんなに清々しい気持ちなんですね。

大掃除の勢いで、買ったきり積んであった蔵書なんかをざっくり処分したようなさっぱり感というか、

しばらくはすっきりさっぱりした気持ちだけど、そのうちすっきりしすぎてさみしくもなりそうな空虚感

 

 

3月16日追記

いろんな人の感想を見回った中で、神秘的な領域にいたものがヒトの領域に降りてきたみたいな感じのコメントを見かけた気がして、わりとぼくもそんな感想が近いかもしれないと思うようになってきました。

とくにゲンドウくんとユイさん。

テレビ版の頃の六分儀ゲンドウさんはなんだか不気味でとっつきにくそうなヤな感じの人だった気がしますし、そんなゲンドウくんをかわいいと評するユイさんもなんだか不思議で神秘的な印象でした。

旧劇場版だったかテレビシリーズの円盤追加シーンだったか忘れましたけど湖の畔の木陰でシンジくんに授乳するユイさんを盗み見るように眺める冬月先生の描写なんかでは、ユイさんわざとやってるんじゃなかろうか、魔性の人なのだろうか、みたいなことも考えたりしましたし、その後はユイさん黒幕説に傾倒したりもしてました。

 

3月23日

プロフェッショナルみた。

夢と狂気の王国」という評に納得み。

シン・ゴジラのときは個人間の愛憎劇みたいのは極力廃したみたいな話があったけど、シンエヴァはむしろそこが主眼だったのかと腑におちたり。

ミドリさんとかサクラさんとか。

 

妻の人の「自分が愛されキャラだとわかってる」という指摘はユイさんさがゲンドウくんをかわいいと評していたのと符合する。

というか、スナック菓子をボリボリ食べるカントクくんの姿は、傍目にはたしかにかわいい。

 

 

すばらしき世界 感想

「すばらしき世界」を観ました。

2021年2月21日、T・ジョイ横浜にて。

 

少し前に龍が如く7の実況プレイ配信をちょいちょい見る機会があったもので、なんかこう、どうしたらいいんでしょうね、という気持ち。

羊の木システムみたいのがあったほうがまだましなのかしら、とかなんとか。

 

太賀さん。仲野太賀さん。

 

長澤まさみさんの声。電話越しの。はじめ誰かわからなかったけど、妙にえっちでした。

 

お風呂は命の洗濯よん。

 

社会的に孤立しないというのは、大切なのでしょうけれども、大変なことでもありそうで。

なんかこう、身構えてどこかに相談しに行くというよりかは、もう少し気軽にふらっと立ち寄るとか顔出すくらいのコミュニティがあるといいのかしら。