映画「ヒーローマニア -生活-」を観ました。
5月21日、TOHOシネマズららぽーと横浜にて。プレミアスクリーン。
原作未読。
題名は「ヒーローマニア生活」かと思っていたのですが、劇場では「ヒーローマニア」だけで通じるようです。
「生活」は原作のタイトルとのこと。
世にはびこる悪人を私的に懲らしめようという人たちのお話。
ガッチャマンクラウズのテーマ曲といっても過言ではない「ヒーローって何すかね〜♪」の歌を思い出します。
個人的に大好きなテーマですし、本作の調理具合も好みにぴったりでした。
悪とは何か、正義とは何か。
誰が決めて誰が断罪するべきなのか。
自分はわりと見て見ぬ振りをしてしまいがちなので、「悪」に対して怒りを燃やす人って偉いなあと思う反面、罪を犯したり嘘をついたりしたことがないとは胸を張って言えるわけもなく罪人に石を投げることなどできない身ですので大上段に構えて断罪するような人はめんどくさいなあとも思いがちで。
要は勇気がないというよりも面倒事に巻き込まれたくないんでしょ、という日和見体質なものでして。
こういったフィクションを見て溜飲を下げるのが関の山ではあります。
「正義なき力」とか「力なき正義」みたいな物語はよくありますが、「正義を冠する勢力が圧倒的な力を握ってしまったら」というお話でもあります。
夜ノヤッターマンあたりが記憶に新しいでしょうか。
本来正義だったはずの人たちであっても、集団になり組織が大きく膨らんでいくと末端までは統率が行き届かずに腐敗してしまうのかもしれません。
(もっとも、本作の場合はトップのほうに問題があったわけですが)
レインコートの人の結末はちょっと意外でした。
東出さんと接点もあったので何かしらの救済措置があるのかと思いきや、そんなこともなく。
ああいう境遇の人であっても容赦しないというのは公平ではあるかもしれませんけどなんだか釈然としない気持ちもあります。
犯行自体の凶悪さはたしかに問題ではあるものの、「どうしてああなったのか」という部分がなおざりなのはちょっと気がかりです。
それこそ私刑の限界なのかもしれませんし、刑事事件として立件したとしても刑法39条案件だろうとは思いますけれども。
撮影舞台が浜松だからどうこうという地方色はあまり感じなかったと思いますが、アクトタワーのランドマーク感はやはり際立ってますね。
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