たまこラブストーリー 感想

映画「たまこラブストーリー」を観ました。

2回目。
「まーけっと」未見。

高校生の、たまこさんと、もち蔵さんのお話。

前半はもち蔵さん視点、後半がたまこさん視点、でしょうか。
ある時点を境に、がらりと反転します。



先日、感情移入に関する議論を目にしました。
相手に自分を投影して同一視しようとするのも、相手と自分が異なる上で相手の心情を察知して同調しようとする共感作用も、
どちらも感情移入という言葉を使うのでややこしい、というものだったと解釈しています。

この映画でいえば、男性であれば、もち蔵さんに自分を重ねてみることもできるし、たまこさんが混乱して動揺していく内心を想像して共感しようとすることもできる、みたいな感じでしょうか。

かといって、必ずしもすべての部分で、もち蔵さんと一体化できるわけでもなく、
とくに後半たまこさん視点からみると、もち蔵さんが何を考えているのかわからなくなる仕様。

さらには、たまこさんともち蔵さんを傍から眺める、みどりさんの心情を想像して共感しようとすることもできるかもしれません。

そのいずれかひとつしか見られないということはなく、複眼的にいろんな視点を持つことができるみたいです。



そんなわけで、たまこさんの心情の変化を追体験する、というのも、ひとつの楽しみ方なのかもしれません。

ただ、個人的な事情ですが、最近読んでいるエロマンガスタディーズの影響で余計なことをあれこれ考えてしまうのは困りものです。

男子からの一方的な攻撃によって生じる女子の人の混乱と動揺から受容へ至る経緯は、
ある種のえろまんがの類型に近いお話構造ともいえるかもしれません、などと。