エイプリルフールズ 感想

映画「エイプリルフールズ」を観ました。

日本語字幕版。

字幕で見ると、役名が付いている人物と付いていない人物(「とある女性」みたいな書き方)とが居たのですが、どういう区別だったのかしら。

終盤のネタバレに繋がる部分を隠していただけかもしれませんけれども。

各人がそれぞれに自分が主役のドラマを演じている、みたいな方向性のお話の中で、「名前が付いていない」のはなんとなく違和を感じます。



とはいえ、いろんな人がそれぞれの形で繋がり合っている形式の群像劇であり、大好物です。

このマンガがすごい的なランキングで取り上げられるような1巻完結のオムニバス短編集みたいな感じとでもいいましょうか。

中学生くらいの悩める男子生徒だったり、連れ子さんとの関係がうまくいっていない親子だったり、年老いたご夫妻だったり、他者との対話が苦手な人だったり、お医者さん(仮)だったり、占い師さん(仮)だったり、刑事さんだったり、何の変哲もない男子二人組だったり。

ヤマシタトモコさんの短編集みたいなバリエーションの豊富さにも思えました。


それぞれに、なんやかんや良い話風味に決着するので、観了感がとても清々しくて爽やかでして、中でも、ハイエースさんには泣きました。

娘を託す父親みたいな心境だったのかしら。
(と書くと、そのまんま文字通りなわけですが)



高嶋政伸さんのしゃっくりも伏線なのでしょうけれども露骨すぎるわりにちゃんとした説明もないので結局どっちなのかわからない有耶無耶具合も好みです。

ベントラーベントラーって、しばしば、マンガとかでネタ的に出てきたりするのを見かけますけれども、元ネタとか由来ってよく知らなかったりします。



桜が舞う中でのアッーとか松坂桃李さんとか、最近は男性の背中ばっかり見かけている気がしますけれども、単純にかっこいいな〜と眺めています。

ここ最近で続けざまに綾野剛さん菅田将暉さん松坂桃李さんと見て来たので、あとは福士蒼汰さんだな、とか思ったものの、あの人も既にどこかで脱いでいても不思議ではなさそうな。

窪田正孝さんは少し系列違うのかしら。



松坂桃李さんの役柄は、一言でいうとクズということになりそうですが、ぼく自身も虚言癖というか、本当のことを話しているのか嘘をついているのか自分でもわからなくなることがあるので、彼の境遇を理解できなくもない気もしますけれども、かといって、そのために専門書を読んで勉強するような努力はしていないので、むしろ、彼はすごい努力の人なのではないかみたいな畏敬の念すら覚えます。

何事も、為さねば無いままだし、為していれば実になるということかもしれません。



朝のニュース番組で嘘つきましたーてへぺろ☆、みたいなのをテレビ局が作った映画に盛り込むあたり、自虐癖でもあるのかしら。