美女と野獣 感想

映画「美女と野獣」を観ました。
4月23日、横浜ブルク13にて。
2D吹替版。
アニメ映画のやつはたぶん見たことないはず。けど主題歌はなんとなく聞き覚えもあったりして。

・野獣さんも必ずしも善良で心優しいだけの人物ではなかったみたい。
・外見はあんなだけど中身はいい人なのよ、という話かと思っていたので、ちょっと意外でした。
・ある程度一緒に時間を過ごしているとその人の良い面もわかってくるかもしれない、みたいな感じに見えました。
・ただ、そうなるとますますガストン氏(ヒロインに求婚していた男性)との対比が難しくなるような気がしないでもないというか。
・ガストン氏もまた一緒にいたらそれなりに良い面もあるのかもしれないと思えたり。
・軍人としては勇敢で優秀なのかもしれないし。
・仲良くなれば味方としては頼もしいかもしれないし。
・ああいう男性をうまくコントロールできる器量のある人物なら相性よさそう
・実際、ガストン氏も相方の彼氏と仲良くやってたみたいですし。
・ただちょっと暴走すると手がつけられなくなっちゃうのが難点かもですが。
・でもその難点は野獣の王子様もたぶん持ち合わせているんですよね。
・自制が効かなくなることがけっこうあるみたいでしたし。
・もちろんあんな境遇になってしまったことで自暴自棄になっていた面もあるのかもですけど。
・王子様の生来の性格なのか、お母様を亡くして歪んでしまったみたいな部分の影響なのかはわかりませんけれども。
・野獣の姿であってもなくても、というよりも、王子様が野獣の姿になっていなかったとしたら、ガストン氏と大した違いは無かったのではないかしら。
・あるいは、ガストン氏もまたあの野獣になる魔法を掛けられていたら、改心する機会を得ることもあったのかもしれません。


・はじめは「見た目は野獣だけど中身は無害」vs「見た目は人間だけど中身は凶暴」という対立軸で見ようとしていたのですが、どうやらそこまで明確な対立軸にはなっていないようで、むしろお互いが鏡のような存在だと見るのが自然なようにも感じられたり。
・つまり、「見た目はむさくるしいけど基本的に無害なオタク」vs「社交的で人望も厚い体育会系ぱりぴ」みたいな対比ができるとわかりやすいのではないかと思っていたのですが
・オタクの中にも暴力的な面がある場合もあることは否めず、そこまで都合のいい話でもないみたいでした。
・ただ人間の姿に戻った王子様に対してヒロインさんが「ひげもじゃにすればいいのに」みたいなことを言っていたあたり、ヒロインさんもなかなか良い趣味していると思いました。
・あれだけ「普通」を嫌がっていたヒロインさんなので、さもありなん。
・人間の姿に戻った王子様があまりにも「普通」すぎておもしろみが無いというか、野獣の姿のほうがかっこいいとすら思えてしまって、本末転倒かも。


・お城を襲撃に行く際に相棒くんが歌っていた「自分の目の前にも野獣がいる」というあたりが示唆的。
・野獣の王子様とガストン氏との対決は、自分の弱い心の権化である影と戦うようなイメージでもあるのかも。


・時計さんや燭台さんやコート掛けさんやティーセット親子やピアノさんやクローゼットさんや羽根箒さんたちもそれぞれ個性的で楽しいです。
・ディナーの際にショウでおもてなしはとても素晴らしいけど、あんなに煌びやかで賑やかでは食事どころではなさそう。
・馬のフィリップくん賢い。
・ヒロインのパパさんがさりげなく「捕らわれの姫」ポジションでかわいい。
・おおまかとはいえ時代を特定する要素は必要だったのかしら。
・ヒロインのママさんの件と野獣の王子様の件との間に何か相関を見出すこともできるのかしら。ぼくにはわかりませんけれども。
・そういえばあのお城の維持費とか生活費をどう捻出してたのかみたいな部分を掘り下げていく方向の二次創作とかあってもよさそう。というかありそう。


・エンディングの登場人物紹介が、往年のギャルゲーのPVとかOPとかをめちゃめちゃ豪華にしたような感じで、かっこよかったです。
・だいぶ前から各所の映画館で透明なケースに入ったバラの花が展示されていましたけど、ああいうプロモーションはかっこいいなーと思いました。元々のお話の知名度があってこその広告戦略ではあるのでしょうけれども。