人生の約束 感想

映画「人生の約束」を観ました。(1月11日観賞分)
原作未読。

IT関連か何かの企業の創立者な社長さんが、一緒に会社を興した元・副社長の足跡を辿って、福井県新湊の曳山まつりと関わっていくお話。

粉飾決算云々というのはともかく、周囲がイエスマンばかりになってしまって諫言できる部下がいなくなってしまった社長さんの悲哀は、どことなく、藤子F先生の「やすらぎの館」あたりを思い出すようでもあります。

結局のところ何の会社だったのかはよくわかりませんでしたが、会社の経営というのもたいへんそうです。

という前置きはともかく、本作の見どころは、やはりなんといっても曳山まつりです。
たくさんの提灯を吊り下げた荘厳にして雄大な曳山が、夜の街を煌々と照らしながら練り歩きます。
大勢の屈強な男の人たち(中には小池栄子さんみたく屈強な女性もいましたが)によって、エイヤサーエイヤサーと押されていきます。
掛け声もまたうまいこと盛り上がるようなじんわりするエピソードが挿入されていて、いい案配です。
太鼓のドンドコドンドコする音色などのお囃子と、大勢の担ぎ手たちの掛け声との調和が、お祭りの醍醐味だなあと思います。

そういう意味では、最高潮の場面から、お囃子や掛け声がフェードアウトしてBGMが流れたのは、ちょっと残念だったようにも思います。
劇伴曲はなんとなく情感がこもりすぎていて湿っぽくなってたように感じました。

余談ですが、「お母さんです」と言って遺品を見せる場面でVガンダムを思い出してしまうのは我ながら悪い癖だと思います。

人生の約束 (幻冬舎文庫)

人生の約束 (幻冬舎文庫)