マイ・インターン 感想

映画「マイ・インターン」を観ました。(10月24日観賞分)

字幕版。

定年退職(という制度がかの国にあるのか知りませんが)した老紳士(やもめ)が、新鋭のアパレル会社にシニア採用で再就職するお話。

と同時に、その新鋭アパレル会社を独り切り盛りする女性社長(既婚子持ち)の奮闘記。

予告編では女性社長が既婚子持ちだとまではわからなかったので、女性社長と老紳士が仲良くなるお話かと思っていたのですが、
そして実際にも仲良くなるという意味ではその通りなのですが、
意外と複雑というか社会問題的なアプローチも背景には潜んでいたりするのかもしれません。

老紳士も必ずしも万能というわけではなくて、かつて従事したのとは異なる業種では昔とった杵柄とばかりに八面六臂の大活躍とはいくはずもないようでした。

元・営業職の部長さんらしく気遣いやら心構えなど対人関係においては手練れた様子ですが、
発送のトラブルやコンピューターシステム面についてはさほどでもなく。

そんな老紳士の活躍の場として、あの潜入作戦が挿入されたのではないかしら。

あの展開はいくらなんでも無茶だろうと思ってしまうものの、かといって本業のほうで快刀乱麻を断つようなトラブル解決というのも今どきでは現実的でないのかもしれません。

いや、潜入作戦も現実的とは思えませんけれども。

ともあれ、老紳士が超越的な能力をもって問題解決するわけではなく、むしろ問題を見ても見ぬフリをしてスルーしてみたりと、決してかっこよくはありませんが、実際に直面してしまったらそうせざるをえないよなあと思わせるような納得感はあったりします。

細かいところでは「サヨナラ」という挨拶を日常会話で使ってるのがおもしろく感じたり。
ちょっぴり気取った風な感じのニュアンスなのかしら。

お腹減ったという社長さんに対して「スシ買ってこようか?」とか言ってみたり。

ぼくは欧米コンプレックスの強い日本人なのでそういう何気ない場面で使われているとついつい嬉しくなってしまうのですが、かの国では案外、ほんとに大した含意もなく日常茶飯事なのかしら。

公園で大勢集まっての太極拳とかも。

子どもを産んだ女性の働き方については日本でもいろんな議論がありますが、かの国でも実はそんなに変わらないのかもしれません。
夫の人が専業主夫してるとママ友から色眼鏡で見られてしまうところとか。

そんなわけで、一夫一妻の核家族的な在り方だけでは持続的な発展は難しく、もう少し広いコミュニティーで支え合うことができる社会にしていけたらいいのかなあ、とか思いました。

Intern / O.S.T.

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