原作:イクニゴマキナコ、作画:森島明子「ユリ熊嵐」1巻、幻冬舎
先入観のおかげで「ウテナ」の焼き直しかな〜くらいの印象から読み始めたものの、(温室とか)、あれよあれよという間に不思議な空間に没入していきました。
楽しい。
自分以外の他人はみんな別の生き物なのではないかという疑念も共感できる反面、特別なあの人だけが別の生命体のように輝いて見えるという感覚もわかるような気がします。
が、「人」と「熊」の境界というか、どこからどこまでが本当なのかあやふやな感覚が、なかなかにスリリングです。
熊は人を食べるけど、人も熊を食べる。
この世はなべて弱肉強食。
さばげぶ展開にも期待してみたりして。
紅羽さんの「透明」感、いわゆる「ぼっち」な感じだったのがあっさり解消されてるあたりの展開は、はやいなあとか思ったり。
そういえば、本書だけ読むと紅羽さんが主人公なのかと思ってしまうのですが、だんだんと銀子さん中心に移行しているようにも見えます。
アニメの配役でも銀子さんが筆頭なようで、ちょっと意外というか。
なんだかんだで、かわいらしい女子の方々の殺伐としたきゃっきゃうふふを堪能させていただきました。