ゴールデンタイム列伝AFRICA 感想

竹宮ゆゆこ「ゴールデンタイム列伝AFRICA」、電撃文庫
3編の短編集です。

AFRICA

超音波・岡千波さんが主人公。
そういえば岡千波さんの一人称は初めてでしたか。
外からは飄々と、超然としているように見えていましたけど、引越し絡みではずいぶんと繊細な面も見せ始めていたな〜と思っていたら、こんな展開ですよ。
やはり、標的を攻略するならば、果敢にアタックし続けた上で一旦引いてみるという、旧来の戦略が有効であるということかしら。往々にして時すでに遅し、だったりしましけど。
ともあれ、岡さんと加賀さんが仲良さそうなのはけっこうなことです。

ユア・アイズ・オンリー

いけめん柳澤光央さんが主人公。
これまでほのかにかすかになんとなくにおわされていた、柳澤さんの内面がついにようやく吐露されます。
あー、やっぱりな〜、という感じ。
でも思ってた以上に相手にされてなさすぎて、悲哀もたっぷり。きついわ〜。

束の間の越境者

ヒロイン加賀香子さんが主人公。
交際相手であるところの多田万里さんが帰省して不在の間に起こった、ちょっとした出来事。
NANA先輩、いいですね。NANA先輩周辺方面は本編とは関係ないと思っていましたけど、これだけ深く関わってくるとなると、本編の今後の展開にも関与してくるのかしら。
名前はど忘れしましたけど、二次元くんのVJさんじゃない方の交際相手さんっぽいのもようやく二次元くん以外と接点ができて、こちらも波乱の予感?

そんなわけで、多田万里さんとリンダ先輩が不在の中で、その他の登場人物さんたちにいろいろと心境の変化があるっぽい展開です。
多田万里さんが戻ってきたら荒れるのでしょうかなあ。どきどきはらはら。