灼熱の小早川さん

田中ロミオ「灼熱の小早川さん」(ガガガ文庫)を読みました。

コミュニケーション能力の高い主人公くんが、灼熱の炎の剣を持つ小早川さんと向き合うお話です。

個人個人は決して不良ということはなく、普段は和気あいあいとしているクラスメイトたちが、クラスという集団となると装いを転じて悪魔のような脅威となってしまうという、恐ろしい「空気」という名の魔物との戦いの日々の記録です。

各人の心の機微を読み取り、グループで浮かないように、輪からはぐれないように、緻密で繊細な緊迫した政治が試される世界で、
小早川さんは、果敢に、改革を断行しようと立ち上がります。



個人的には、中目黒さんが気になります。

主人公くんと同様に、冷静に周囲を見渡して、中庸におさまるところにおさまろうとする感じが、いい感じに思えます。

あと、宇賀神さん。
停学をくらうような残念な目にも合いましたが、小早川さんと仲良しさんというのもポイント高いです。



そんなわけで、インターネットが怖くなるお話なのでした。