虚淵玄「Fate/Zero 3 王たちの狂宴」(星海社文庫)を読みました
フェイトゼロにおける最大の見せ場とも名高いのが、今巻における「聖杯問答」です。
騎士王、征服王、英雄王の三者が、酒杯を手に、それぞれの王としての在り方を誇示し合うのです。
王とは何か、どのように在るべきか。
「ステイナイト」未読でも楽しめる本作ですが、この場面に限っては、「ステイナイト」における騎士王の輝きがあってこそ、相対的に征服王や英雄王の大きさをまざまざと見せつけられ、騎士王の限界を思い知らさせます。
今巻は騎士王受難の巻です。
キャスターさんにはいぢめられ、征服王と英雄王とにいぢめられ。
散々です。
たまりませんね。
他には、切嗣さんとロードエルメロイさんの戦いが比重は大きいでしょうか。
地の文で描写される繊細な駆け引きが、映像化されたらどうなるのか、心配でもあり不安でもあり。
単なるアクションでは終わらないところだけに、難しそうです。
ロードエルメロイさんといえば、ランサーさんの悲痛な願いがまた悲劇性をいや増しているんです。
運命の悪戯というにはあまりに残酷な。
たまりませんね。
あとは、ライダーのマスターであるところのウェイバーくんにも、ようやく見せ場らしいところが。
地味な基礎こそが肝要というのも、大事なポイントですね〜。
アサシンを使い果たし、いよいよ時臣さんが動きます。
たまりませんね。