屍鬼(漫画版)

小野不由美原作の藤崎竜さんによる漫画版「屍鬼」(集英社)1〜2巻を読みました。

えーと、ろくろー探偵、今回の事件は解決してないかもですよ?


さて、山に囲まれた人口わずか1300人の外場村で、原因不明の3名の死体が発見されたことを発端として、続々と村人たちが死んでいきます。

貧血から来る多臓器不全とのことですが、何らかを媒介とした伝染病が疑われます。

一方、村外れの洋館に引っ越してきた桐敷一家は不穏な動きを見せますが…


1〜2巻では、結城夏野編ということで、主に、都会から来た高校生の結城夏野くんが中心となりますが、
女子高生・清水恵さんや、お寺の若御院・室井静信さん、お医者の尾崎敏夫さんといった視点も交えて、物語が展開します。


というわけで、山間の村の閉塞感に圧迫されるような、死のにおいが濃厚なホラーに仕上がってます。

そもそも、外場村の由来が卒塔婆らしく、表紙やカラーイラストでも卒塔婆が描かれていたりします。


そんなわけで、今のところは、ただ続々と村人たちが死んでいくという状況ではありますが、
徐々に、物語の進行役である結城夏野くんたちに近しい間柄の人々にも、その死の恐怖が迫ってきました。

結城夏野くんは、どこか超然とした落ち着きがありますが、
2巻の巻末収録のサイドストーリーで描かれる村迫正雄くんのへたれっぷりというか矮小さは、まさにこれぞホラーといった趣ですね〜


で、各巻末には、外場村村人ファイルが掲載されています。

作中に登場した村人たちには番号が振られていて、このファイルでは簡単な所属と死亡日時が記載されていきます。

2巻現在で、番号付きの村人は61人、ファイルの欄が埋まってしまいましたけど、この後はどうするのかしら…

(ところで、番号が振られていた時点で、山本直樹「レッド」みたいに死ぬ順番なのかとも思いましたけど、そういうわけでもないみたいですね。)



で、せっかくの漫画版ですので、ビジュアル面についてですが、
いやもう、気持ち悪いです。

とらうまものですよ?

でも、(若い)女性陣は素敵です。

看護士さんだったり、妹さんだったり、奥さんだったり、娘さんだったり…

桐敷沙子さんもちょっぴり不気味な雰囲気はありますが、素敵だと思います。