彼岸島 デラックス 感想

映画「彼岸島 デラックス」を観ました。
10月22日、横浜ブルク13にて。
原作未読。
テレビドラマシリーズ未見。

どこかの孤島で吸血鬼と戦うお話。


3行で

・感染のルールがいまひとつわかりませんでした。噛まれただけだとセーフなのがどうにも不可解。

白石隼也さんかっこいい。殺陣もキレキレ。おまけに鈴木亮平さんと兄弟とか、よいものです。

・1年もサバイバルしてたわりに着ている服がきれいだなー、なんて野暮なことを思ってしまったり。


個別に。

感染のルール

原作未読の状態で書くので頓珍漢かもしれませんが。
どうやらこの作品の吸血鬼は「噛みつく(血を吸う)」ことと、「血を与える」という行為を区別しているみたいに見えます。

吸血鬼の血液を体内に取り込むと、感染して吸血鬼になってしまうようです。

吸血鬼になった人は、他者の血液を定期的に摂取していないと、体の変態が過度に進行していまい、「鬼」と呼ばれる巨大な怪物になってしまうようです。

「噛みつく」行為は血液を摂取しているだけの場合であれば、そこまで感染力が高いわけでもないのかもしれません。

劇中で説明が無かったような気がしますし、説明されていたと覚えてなかったので、想像でしかありませんけれども。



ともかく、人間側の登場人物が噛まれちゃったのに吸血鬼になるわけでもなくしれっとしてたのですが、まったく説明がつかないというほどでもなかったのかもしれません。


白石隼也さんかっこいい。

未だに出世作のことに触れるのは失礼かもしれませんけれども、やっぱりアクションかっこいいです。

本作では日本刀を武器に戦いますが、殺陣もキレキレ。
静止したときはビシっと型が決まっているし、乱戦になると流れるようにバッサバッサと薙ぎ倒していくし、ぴょいんぴょいんと空中を飛び跳ね回るし。



鈴木亮平さんの薙刀もかっこいい。
フードを被っているとちょっぴりゴーストっぽくも見えるので、ウィザード対ゴーストだー、なんて思ったりしてしまいました。

「アニキ」って呼ばれてたのはてっきりDQN的な兄貴分と舎弟みたいな関係かと思っていたのですが、ほんとに血を分けた兄弟だったとは。
熱いです。



それにしてもどういう経緯であの島に流れ着いたのかみたいな説明がほとんど無かったので、気になります。
(実際にはオープニングでかっこいい音楽に合わせて原作マンガの絵柄と実写の役者さんを重ね合わせるような映像は流れましたけれども初見の身には内容がさっぱりわかりませんでした。)



本作から合流したと思しき加藤くんはCHA-CHAの勝俣さんみたいだなーと思いながら見てしまいました。


服装

1年も孤島でサバイバルしてたわりに、着ている服がきれいだなー、なんて野暮なことを思ってしまいました。

男性陣ではボロ布みたいなのを寄せ集めたような服装の人もいたりしましたが、女性陣はわりかし、新品かと思うくらいきれいにお手入れされたような服装だった気がします。
戦って汚れたり海に落ちて濡れたりする場面もあったはずなのですが、日付が変わるとリセットでもされたかのようにきれいになってたような。
もしかしたら洗濯とかクリーニングの設備は整っていたりするのかしら。

弓使いの人の、前から見るとスカートみたいなのに後ろから見るとショートパンツみたいになってる服装が、なんかいいなあと思いました。


実写とCG

本作に登場する怪物「鬼」はCG映像でした。
CGだと丸わかりのCGだったように思います。

CGのモデル自体はよくできていると思います。CG単体で見れば、あるいはコンピューターゲームの中で出てくるのであれば、充分合格点の出来だろうと思います。

GANTZ:O の中に出てくるのであれば、さほど違和感無く見ることもできたかもしれません。

けれども、実写の映像の中では、どうしても浮いていたと言わざるを得ないと思います。

何が悪かったのでしょう。
どういう部分に違和感を感じていたのか、言語化するのは難しいですし、言語化以前にどこに違和感を感じていたのか、自分でも分析しきれていません。



あ、トロッコは楽しかったです。


その他

・おそらくテレビドラマで因縁があったのであろう登場人物が意味ありげに映ったりしていても、劇中で関わってくるわけでもなかったりと、とにかくテレビドラマシリーズありきみたいな作りだったと思います。
それはそれでそういう狙いなのでしょうけれども、映画単体としては評価が難しいです。

・薬品をあんなところに放置してたらどのみち変質して効能なくなってそう。

・いつもの洞窟。

・あの島ではこれまで吸血鬼にならずに人間のまま死んだ人はいなかったのかしら。
遺体を傷つけるのは気が引けるのも確かではあるのでしょうけれども、あのような環境であるのならもう少し用心深く、遺体に杭を打っておくなり首を切り離しておくなり、万が一にも蘇らないような処置を施しておくべきなのかも。
ただ、劇中でも死んだと思ってた人が実は吸血鬼になって生き延びてたというのを知って驚いたりしてたので、もしかしたら死亡確認が甘かったり、死んだとみなして放置したりということをこれまでも繰り返してたのかも。

・俺たちの戦いはこれからだ。