探偵ミタライの事件簿 星籠の海 感想

映画「探偵ミタライの事件簿 星籠の海」を観ました。
6月19日、シネマサンシャイン沼津。
原作未読。

大学の先生が雑誌の編集さんみたいな女性にそそのかされて、なぜか難事件の解決に乗り出すお話。

事件そのものはともかく、お話の規模が日本史的に広がっていく感覚はおもしろかったです。
日本史をよく知らないから楽しめたのかもしれませんけれども。

今流行の村上水軍を先取りしていた格好になるのかしら。
少し前の「瀬戸内海賊物語」もいいお話だったなー、って2014年でしたか。

いくつかのあまり関係なさそうな事件が実はつながっていた、みたいな推理部分もおもしろいです。
とくに誘拐事件が二転三転して本来の狙いと違ってしまうあたりとか、巧妙だと思いました。

外国人労働者の件は、少し時期はずれなように感じました。
一時期は本当にあちらこちらで外国から出稼ぎに来ていた方々が大勢いらっしゃったようですが、少なくともぼくの知っている範囲では、外国人労働者の人はずいぶん減ったように感じます。

鍵となる「星籠」のあれは実際に現物を組み立てたのかしら。
なんとなく遠巻きからの画面ばかりで、実物なのかCGなのかわかりにくかったような気がしました。

水竜とまで評されるモノが満を持しての登場だったのに、対置されていたのが大型タンカーでは大きさの差が顕著で、風車に 立ち向かう騎士様のような頼もしさともの悲しさを感じてしまいました。

戦国乱世からペリー来航にかけて、活躍の時を求めてさまよってきたかのような星籠ですが、その精神はその後の大きな戦争においてもまだ息づいていたのかもしれません。