シンドバッド 感想

映画「シンドバッド」を観ました。
5月14日、イオンシネマ港北NTにて。

3部作の完結編ではありますが、1作目と2作目(告知ではダイジェストとなっていますがほとんど丸々)と新作の第3部をひっくるめて1本の映画になっています。

魔法族のお姫さまであるサナと出会ったシンドバッドが、ラザック船長の船に乗って大航海の旅をしてきました。

サナは離れ離れになった魔法族の生き残りを探す旅をしていて、シンドバッドやラザック船長一味はサナの「本当に帰るべき場所」へと送り届ける約束をします。

実は、「本当に帰るべき場所」についてはもう少し違うものかと想像していました。
あちこち航海して回っても結局は身近なところにその場所があった、みたいな青い鳥的なものを想像していました。

が、実際にはけっこう意外な結末だったので驚きました。
短編であればそういう類型もあるのでしょうけれども、こういう話でそうするのかー、という感じ。

1作目冒頭の「風が変わった」というセリフが3作目部分に呼応していて、たぶん「風」にいろんな意味が込められているのだろうと思います。

シンドバッドのママさんの存在の大きさが際だっているようにも感じました。
薬師丸ひろ子さんの歌声が、シンドバッドとママさんとの場面だけでなく作品全体を支配しているかのようでした。
音節の切れ目が日本語と合っていないような感じもありましたけれども、案外、それがアクセントにもなっていたのかもしれません。

魔法科学や石田彰さんの扱いについてはちょっとばかり閉口したくなりますが、アニメーション映画の悪役としては許容範囲内かもしれません。

どちらかというとサナを追いかけていた追跡部隊の隊長さん(パンダみたいな隈の人)がいい感じでよかったです。

そういえば魔法科学でホログラムみたいな遠隔投影通話をするのに三原色の玉を使ってた気がしましたが、色の三原色だったか光の三原色だったかうろ覚え。

ともあれ、とてもオーソドックスな冒険物語だったと思います。
もっと広く知られてほしいものです。