ガッチャマンクラウズ 感想

1期の方。
ニコニコ一挙放送をタイムシフトで遅ればせながら拝見しました。

本放送時も既見でしたが、12.5話は初見。

ヒーローの在り方と、ネットワークを介したヒトのアップデートのお話です。

ヒーローって何すかね、何なんすかね。

というわけで、1期はめちゃめちゃおもしろかったのに、結末が尻切れトンボというか、ちょっと投げっぱなしにされたような格好だったのですが、12.5話ではその不足部分を補充されていて、とてもキレイな形で締めくくられていました。

おそらくこちらが本来あるべき姿だったのでしょうけれども、いろいろと万策尽きていたのかもしれません。

この『クラウズ』の白眉は、なんといっても、主人公である一ノ瀬はじめさんのキャラクターでしょう。

正直なところ、凡人からすると何を考えているのかわからないような面もありますが、直観で物事の本質を見抜くことができる人物みたいです。

自分の考えを言葉で説明するようなことは苦手みたいですが、そういう煩雑なステップを飛び越えて、他人との距離を縮めていきます。

必ずしも意思疎通が上手なようには見えませんけれども、それ以上に、他人の心を掌握する魅力があふれているみたいです。

2人目の主要人物は、ルイルイさん。

携帯端末を利用したソーシャルネットワークサービス「GALAX」を運営し、「ヒーロー」が不要になるように世界をアップデートしようと画策する人物です。

性善説的というか楽観的というか、ヒトの善意を過信しすぎているような気がしますけれども、そういう、言ってみれば青臭いような理想像を描くことができるのもまた、フィクションの楽しいところだと思います。

3人目の重要人物は、いわゆる「敵」にあたる、ベルク・カッツェさん。

どうやら『ガッチャマン』という作品においては重要な名前みたいですが、ごめんなさい、詳しいことはあまり知りません。

ともあれ、この『クラウズ』においては、中の人である宮野真守さんの怪演もあいまって、それはもう極めて魅力的なキャラクターとして描かれています。

ネットスラングを多用する、悪意の体現みたいなその在り方は、ルイルイさんの掲げる理想の世界像とは真っ向から対立するようです。

いやほんとすごいんです。

はじめさんとベルク・カッツェさんとの対話とか、ちょっと何言ってるのかわからないレベルなのですが、そのくらいに高次元の領域での鍔迫り合いだったのかなあ、と思ったり。

ともあれ、12.5話を観ることができて、かなり興奮状態が収まらなくてどうしましょう。

Blu-ray の特別版、全12+.5話が1枚にまとめて収録されたものがお手頃価格で発売中とのことで、勢いでぽちってしまいました。

2期、インサイトもぼちぼち見ていきたい所存です。

余談ですが、ODさんが変身すると頭にGが付いちゃうからたいへんなことになる、みたいな認識でいいのかしら。

ちょうど立川に居候しているあの方々みたいな。