バンクーバーの朝日 感想

映画「バンクーバーの朝日」を観ました。

太平洋戦争以前、カナダへ移住した人たちの野球チームのお話。

なんとなく、某星の球団が優勝したときのことを思い出したりしました。

大砲ではなくてちまちまと足でかせぐ野球。
頭脳的かというと、そういう部分の描写は少なめだった気もします。

小よく大を制す的ないかにも日本的なお話ではありますが、
それだけに、太平洋戦争へと突入していく時代だというのが皮肉でもあります。



個人的に気になったのは、ホームベースへ滑り込んだ場面で、キャッチャーの手元が映らなくてセーフなのかアウトなのか視覚だけでは判別できなかったこと。

もしかしたらぼくが見落としただけかもしれませんが、え?、今のどっちなの?、となってしまい、なかなか信じられませんでした。
(疑り深いもので。)

手元をチラッと見せてくれるだけでも印象が違うのではないかと思うのは素人考えでしょうか。



カナダという異国の地で奮闘する日本人ということでしたが、現地の人との関わりは、妻夫木聡さんの同僚の数人とか、妹さんが学校や勤め先で少し関わる程度と数えるくらいで、基本的には同郷ばかりで固まっているというのも、なんだかいかにも日本人という感じがしました。

よくまああんな閉鎖的な人たちで移住なんてできたものだと思ってしまいます。

大杉漣さんみたいな渉外的な立場も描こうとしたらさすがに長くなりすぎるでしょうか。

本上まなみさんあたりの直接関わるわけでなく、ちらっと示唆する程度の存在感とかはいい雰囲気だった気がします。



得点したり試合に勝ったりしたときに、あんまり喜んでるように見えないのは、昨今の過剰な喜び方を見慣れてしまっているせいかもしれませんが、欲張りなのかもしれませんけれどももの足りなく感じてしまいました。

勝ったことに喜ぶよりも戸惑っている感じだったのかしら。