花宵道中

映画「花宵道中」を観ました。

R-15。

原作既読。

江戸は吉原のお話。
悲しいお話です。

原作の再現度としては、けっこう高いのではないかと思います。

朝霧さん姐さんに咲く花とか、五文銭のくだりとか。

年齢制限付きですので、描写もそれなりにあります。えろいです。
これが合法なのですから、安達祐実さんおそるべし。

NTRは実写だときっついですね。いたたまれません。
あの時の半次郎さんの心中はいかばかりなんですかね。



ところで、本作は江戸時代の吉原(実際には火事で焼け出されて吉原の外に仮住まい)なはずなのですが、
何故だか、あんまり江戸時代っぽさを感じられませんでした。

現代の人たちが着物を着てコスプレしてるだけ、みたいな感じ。

時代劇って、不思議とどこかしら「時代劇っぽさ」みたいなものがある気がするのですが、本作ではそれがあまり感じられなくて、現代劇っぽく見えました。
映像がきれいすぎるせいかしら。
蜩ノ記」では少しぼやけたような映像ですごく雰囲気があったので、対照的かもしれません。

あ、単にお侍さんが居ないせいかも。

とはいえ、肝心要の「道中」の場面は本当にお見事で、あぁこれが見たかった!、というものをしっかりと映像にしてくださっているようで、嬉しくなりました。

前置きで霧里さん姐さんの「道中」を提示した上でのアレ、という素晴らしい流れ。
たまりません。

お奉行方さんたちの踏み込んでくるタイミングも絶妙というか、アレ、どうして見つかっちゃったのかしら。

お奉行方さんたちが取り囲んだまま待っててくれる親切なお話は「利休にたずねよ」でしたかしら。



エンディングの八津さんの扱いとか、江利耶さん姐さんの感じとか、女将さんとか、もちろん霧里さん姐さんも含めて、原作全体を意識した作りになっているようなので、この際シリーズ化してくれればいいのに、とか気軽に思ってしまいますが、
本作では朝霧さん姐さんが安達祐実さんという目玉があったのに対して、他のお姐さん方ではさすがに難しいでしょうか。
霧里さん姐さんも特別出演だったみたいですし。