万能鑑定士Q−モナ・リザの瞳−
原作未読。
何でも鑑定できる女性鑑定士さんが、モナリザさんを鑑定するお話。
以下、ネタバレ注意。
それ鑑定ちゃう、手品や。
みたいな。
なんか変だと感じるようなところは大概理由がありましたが、それでも、なんだそれ?、とか、いやいやそれはない、とか、内心でつっこむのが楽しいです。
理由があればいいってものでもないと思いますが、これはこれでこういう作法なのかもしれません。
鑑定士さんについては、要素としてはおもしろいので、もう少しその方向を強調してくれてもよかったのではないかと思いました。
この鑑定士さん、驚異的な記憶力が武器のようなのですが、その記憶方法として、五感や喜怒哀楽といった感情を総動員している、とのことです。
本を読みながら泣いたり笑ったり、においをクンカクンカする、ちょっとイっちゃった感じの綾瀬はるかさんは、本作の大きな見どころではないかしら。
ですが、そういった描写はほぼその場面 だけで、それ以外では大半がなんだかむすっとしたようなしかめ面っぽい感じだったような気がします。
鑑定内容を機関銃のようにたたみかける話し方もいいですが、せっかくおもしろい性格なのに、もったいないと思ってしまいました。
記者さんについては、まあ、うん。
あんな、ほとんど何も映っていないような盗撮まがいのビデオ映像からトリックを見破るあたり、実は切れ者だったりするのかしら。
そんなわけで、美術品を眺めるのは嫌いではないですが、真贋とかさっぱりわからないので、鑑定ってたいへんだなあと思いました。
へうげものも「良さ」がよくわからなかったクチです。