映画「エンディングノート」を観ました。
とあるがん患者さんの闘病の記録、でしょうか。
主人公となるがん患者さんの娘である監督さんの口によって、故人の一人称というかたちで物語られます。
がんの告知から、亡くなるまでのおよそ半年間の、闘病生活がまざまざと記録されています。
家族との交流を通して、ひとりのお父さんの生き様が浮かび上がります。
ばりばりの営業マンとして活躍なさったというお父さんの、やわらかい人柄もあいまって、全体的にあたたかい雰囲気になっています。
がんの闘病ということで、ご本人はたいへんな思いをなさったでしょうけれども、同時に、周囲の家族にとっても、たいへんな試練だったのではないかと思います。
ただ、余命の宣告もあり、遺される家族としての心の準備はできたのではないかと察します。
家族に見守られての最期は、大往生といってもいいのではないでしょうか。
それにしても、自らの死に向けての段取りを自分で整えるというのは、まさしく自分と向き合うことでありましょう。
その姿は、淡々としながらも、どこか力強さを感じるものでありました。