フレデリック・バック展

東京都現代美術館フレデリック・バック展」に行ってきました

短編アニメーション「木を植えた男」で米アカデミー賞を受賞した、フレデリック・バックさんの展覧会です。

構成としては、はじめに「木を植えた男」の上映、
その後はスケッチなどでフレデリック・バックさんの半生を振り返りつつ、テレビ局を経て、アニメーション作家として大成するまでを一覧できます。

冒頭の「木を植えた男」上映は、9つのスクリーンに分割されていて、パッと見ではわかりにくくて、音声ガイド以外には説明もとくに無いので、素通りしてしまってた人もけっこういたようでした。

膨大なスケッチ群は、作品というよりも記録としての側面が大きいように感じました。

テレビ局でのお仕事は、録画の無い生放送の時代に、絵を動かす創意工夫が磨かれ、アニメーション作家としての準備期間のようでした。
野生のNHKならぬ、プロのNHKなのでした。

アニメーション作品では、とくに「木を植えた男」に見られるような、色鉛筆のやわらかい筆致で描かれるメッセージ性の強い物語が特色なのでしょうか。



併設の「名和晃平シンセシス」では、一周目は前知識なしで、二周目は解説付きでと、こだわりはあるようでしたが、
いかにも現代あーとという感じの幾何学的な模様は美しいものの、
その背景にある思想については、あんまりぴんとこなかったり。



さらに併設の常設展は、なんだか映像作品ばかりで、見るだけで疲れました。