放課後ウインドオーケストラ

宇佐悠一郎「放課後ウインドオーケストラ」1〜4巻(集英社)を読みました

題名通り、吹奏楽部のお話です。

「おおよそ濃ゆい青春を送るタイプでは」ない、主人公の平音佳敏くんが、ほんのちょいとしたきっかけから、廃部になりかけていた吹奏楽部を立て直すことになって、素人ばかりの中で、次第に吹奏楽にのめり込んでいきます。


「部活もの」を語る文脈で、しばしば、「ちはやふる」と対比されるように挙げられることが多いような印象がなんとなくある作品で、
ちはやふる」では、天性の才能のようなものを持っているちはやさんが中心となっているのに対して、
「かごオケ」は、比較的、特別な才能を持っているわけではない人たちが中心となっています。

特別な才能があるわけではないものの、わずかに踏み出した半歩、一歩を積み重ねて、ぐんぐんと成長していく姿が、とても清々しく健康的に描かれています。

あとは、なんといっても、魅力的な女性陣が素晴らしいですね。

同級生のヒロインさん、藤本鈴菜さんはなかなか強烈な個性を持っていますし、(といっても、中盤以降はなんとなく影が薄くなりがちでしたが)、
同じく同級生の長谷部唯さんは元気で活発な感じがかわいらしいですし、
チューバの桜井千砂さんは小さい体に大きな楽器の対比が素敵ですし、
先輩方も美形さん揃いですし、
お世話になる楽器屋さんにはろりろり小学生がいますし。

いやぁ、華々しい。

中でも、とある事情で吹奏楽部から離れてしまっていた、3年生の松田梓先輩が、もう、クールでかっこよくて、たまらなく素敵なのですよ。