THE LAST -NARUTO THE MOVIE- 感想

映画「THE LAST -NARUTO THE MOVIE-」を観ました。

原作未読。
テレビシリーズ未見。

たしか監獄ものっぽい映画以来だった気がします。



オープニングの墨絵っぽい動きが、すごい。

太秦ライムライトもそうだった記憶ですが、ああいう墨絵の迫力ってのは、なんというか、すごいです。

かぐや姫の物語と同種の感動と言えばいいのでしょうかしら。

あと、マフラーさんに厳しい映画。(マフ厳)

マフラーさんが酷使されすぎててつらい。

以下、ネタバレ。















そんなわけで、これまでの経緯をろくすっぽ知らないので、ナルトさんがヒナタさんに決めるに至る内面の動きは、いまひとつピンとこなかった気がします。

ヒナタさんからナルトさんへの思いの描写はすごく丁寧だったのですが。

ヒナタさんが本気出したらすごい、というのも、ナルトさんの台詞で説明されただけなのが少し不満です。

劇中でのヒナタさんはサポート役に徹している感じで、(もちろん最前線で戦わなければダメというわけではないものの)、「本気出したらすごい」感があまり見られなかった気がしました。

途中から、某Gガンダムのドモンさんとレインさんの関係に重ねて見てしまったこちらも悪いのでしょうけれども、
せめてあの転生眼を壊す、2人の共同作業的な場面はもう少しタメが欲しかったというか。

石破らぁぶらぶ天驚拳までとはいかなくても、一番盛り上がっていい場面でしたでしょうに。

ナルトさん無双なお話であることが前提なのかもしれませんし、ヒナタさんがチャクラを送ってナルトさんがパワーアップする流れで十分なのかもしれませんけれども、
あれだと、たまたまあの場面ではヒナタさんの血筋が役に立ったというだけで、違う敵だったら必ずしもヒナタさんがパートナーでなくてもいいのではないか、みたいに見えてしまいました。



邪気眼という言葉も中二とやらに置き換えられて久しいですが、
目になんだかわからない能力が宿る的な設定はWJさんの得意分野なのかしら。

某はんたはんたさんでも特別な目を持つ一族がどうこうなお話の映画がありましたけれども、
本作にも共通する、あの、眼球を簡単に移植できてしまう設定って、世間的にはどうなんでしょうか。

個人的にはかなりえげつないというかグロテスクというか、けっこう引いてしまうのですが。

目が〜、目が〜、って遊べなくなってしまうではないですか。



月。
今回、重要な舞台装置です。

その崩壊過程がどうこうみたいな科学的なことはわかりませんが、某チャイナさんの憂鬱を思い出してしまうのは仕方ないのではないでしょうか。

月の輪がすごく綺麗だったような朧気な記憶。



エンディングの、影絵っぽい黒塗りの人物に赤というか紅色が映えてすごく鮮やか。

ただ、桜吹雪が舞うと、あれ?、ヒロインはサクラさんでしたかしら?、と混乱してややこしい気もします。



あ、あの夜の、黄色く輝く蝶が飛び交う場面も、カニの水泡に過去の記憶が浮かび上がる場面も、綺麗でした。



そんなこんなで、アニメーションの技法の面でもいろんな挑戦があったのではないかと推察するのでした。