映画「小さいおうち」を観ました。
原作既読。
赤い屋根の小さいおうちを舞台にした、奥様と女中さんのお話です。
太平洋戦争前の東京の雰囲気とかも観てみたかったのですが、さすがにそれはかなわず、ほぼ、小さいおうちの中の出来事だけでした。
鎌倉へ行ったことも台詞でさらっと説明された程度。
エピローグの「小さいおうち」もどうやら一枚の絵だけになってしまっていて、板倉さんと、時子奥様やタキさんとの関係が、原作とは少し異なる印象です。
睦子さんも登場こそするものの、原作ほどの重要な役割は無かったように感じます。
単純な、ヘテロなお話になってしまった感じ。
睦子さんの変遷も時代を反映していたと思うので、もっと出番が欲しかったです。
小説家の先生の、賢いメイドさんの挿話も扱いが少し違って、露骨というか直截的な気がします。
そんなわけで、原作既読の身としては、もっとあれが観たいこれが観たいとなってしまいますが、まあこんなもんかな〜、とも思ってしまいます。
映画「風立ちぬ」や映画「寫眞館」と対比して、実写の限界を感じます。
難しいものです。
「寫眞館」→寫眞館/陽なたのアオシグレ 感想 - 思い出の小箱の隅
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