上橋菜穂子「天と地の守り人第三部新ヨゴ皇国編」(新潮文庫)を読みました
南からの武力の脅威と、北からの自然の脅威と、ふたつの大きな流れに対して、チャグム皇太子とバルサさんが、敢然と立ち向かっていきます。
なんといっても、とある場面のチャグム皇太子が、めちゃめちゃかっこいいです。
胸が踊ります。
よくもまあここまでご立派になられたものだと、感慨深いものです。
また、チャグム皇太子は、父王との確執から、とある重大な決断を迫られます。
これがまた、涙なくしては読めないくらいにせつないです。
一方のバルサさんはといえば、これまた波瀾万丈。
運命に翻弄されるがごとくです。
今巻は、広げた風呂敷をたたむ段なわけで、それはまあきれいにまとめられています。
いろいろありましたが、きれいにまとまって、めでたしめでたし、というところではないでしょうか。