今巻から新登場の、赤染衛門さんが、えらくややこしい性格の持ち主で、さらに賑やかさが増しました。
諾子さんや紫式部さんと互角以上に渡り合えるような高い能力を誇りながらも、なんともめんどくさいお方ですな。
また、今巻で輝いていたのは、皇后付女房筆頭の宰相の君、藤原豊子さん。
キャリア女性の悲哀みたいなものが、なんともかわいらしくもあり。
さらに、前後編に渡る舞姫スペシャルでは、清少納言さん、紫式部さん、和泉式部さん、赤染衛門さん、宰相の君、という、〈梅壺〉と〈藤壺〉の才媛が夢の共演を果たします。
これぞ集大成、という感じで、いわゆる「瞬間、心、重ねて」な、見事なドラマになっています。
……とはいえ、いちばん素敵だったのは、苦労性な右近内侍さんだったりするわけですが。