バーフバリ 王の凱旋 感想

映画「バーフバリ 王の凱旋」を観ました。
2018年1月27日、シネシティザートにて。
字幕版。

前後編の後編のほうだそうですが、前編を予習しておこうと思いながらも未履修。
冒頭で前編のあらすじをおさらいしてくれるので、後編だけでもわかるようにはなっているものの、やはり前編を見ておけるなら見ておいたほうがよかったのだろうなあとも思います。

・おおまかな印象としては、昨年の「キング・アーサー」と通じるところが大きいのかしらという感じ。
アーサー王伝説自体をよく知らなくて別の形に翻案されたもので知った部分が多いわけですが

・バーフバリ! バーフバリ!

・時系列が少しばかり複雑に感じました。
「バーフバリ」という人物が父と子の2人存在していて、おそらく前編は子バーフバリの成長を描いていたのだろうと思われますが、今回の後編では、父バーフバリにまつわる因縁が主になっていました。
後編の大部分は回想になっている形だということを飲み込むまでに少し時間を要してしまいました。

・大雑把な捉え方をすると、国王の座をめぐる兄弟間での後継者争いということになるかと思います。
・戦闘能力に秀で人望も篤い弟・バーフバリ(後の父バーフバリ)に対して、母親の愛情を充分に得られなかった(と感じてしまっている)お兄ちゃんの心がどんどん歪んでいくようで
・はじめのうちは父親(国母の兄弟?)が暴走しそうになるのを諫める側だったように見えましたが、次第にその父親をも凌駕して自分の意志で暴走していったご様子
・王として国をどう治めるかよりも、単純に王になることだけが目的になってしまっていた感じなのかしら。
・巨大な黄金像を建立したりして
・あの頭部だけでもけっこうな黄金の量だったでしょうに捨てちゃってよかったのかしらもったいない
・あの頭だけがどんぶらこどんぶらこしていくエンディングはなんてもいえない無情感の残る余韻でした

・兄である自分が認められず、弟ばかりちやほやされてしまっていたら、お兄ちゃんがひねくれてしまうのも仕方ないのかなあ気の毒になる部分もあります
・必ずしもひねくれるとは限らないという点では生まれのせいだけにはできないでしょうけれども、お兄ちゃんの父親もまた同じような境遇だったらしいのもあって、そういう恨みつらみの積み重ねはうまく解消していかないと、爆発してしまったら取り返しがつかなくなっちゃうなあ、と

・国母さまは国母さまでずいぶん孤立していたというか、信頼できる部下がいなくて気の休まることもなく余裕がなくなっていたのかも

・王子様の結婚相手探しの情報がうまく伝わっていなかったあたりも、国母さまに伝える情報を下の方で操作されていたりしてても不思議ではなさそう
・藤子F「やすらぎの館」の社長さん状態というか

・そういえば父バーフバリはけっこう母親である国母さまにべったりでしたね。子守唄で寝かしつけてもらったり
・ああいう接し方も弟ばかりでお兄ちゃんにはしてあげてなかったのかも



・戦いの場面はほんとものすごくて。よく動くこと。
・とにかくバーフバリ(父も子も)かっこいい。
・牛の背中に立つとことか。ゾウの暴走にガネーシャ像の乗った山車をぶつけたりとか。
・弓矢を射るとこも素敵。王女様との初めての協同作業のとことか。
・カッタッパさんとの連携プレーも。武器を投げて受け渡ししたり、信頼感ものすごい。
・それだけに。。。

・王女様の従兄弟殿下に自信を持たせるあたりもいいなあと
・思っていたのに。。。

・王女様のくだりでは白鳥の船も印象的でした
・まるで夢のような
・なんとなくディアナソレル様のソレイユみたいな

・火をつけたり水でどばーっと流したり、やることなすこと派手派手で
・回転する刃のついた戦車(近代的な無限軌道のではなくて牛に引かせるベンハーみたいなの)とか
・城壁を攻略するのに空飛んだりとか
・弓矢対策で盾を外側にして複数人で束になって飛んでくの、宇宙ロケットの打ち上げで使用済みのエンジンを切り離すところみたいな機械的な美しさがあったりして
・あれ城壁の中まで届いてなかった人もいたように見えてちょっと痛そうでした。城壁の中まで届いた人たちは綺麗に着地してて、元々身体能力が高い人たちなのかしら

・序盤で国母さまがやってた頭の上に火のついたお皿を乗せてお参りする願掛けが、後半のクライマックスで重要だったりする構成も



・エンディングでスタッフロールがなかった(お兄ちゃんの頭の大冒険ばかり見てた)のはそういう仕様なのかしら