KUBO/クボ 二本の弦の秘密 感想

映画「KUBO/クボ 二本の弦の秘密」を観ました。
11月25日、シネギャラリーにて。
字幕版。

予告編などではストップモーションアニメーションであることを大々的に謳っていましたが、見ている間はそういう意識はどこかへ行ってしまって物語に引き込まれていました。

表題にもある二本の弦の扱いなど、前振りとその回収が丁寧でなんかいい雰囲気だなあと思ったら後から判明する事実でその理由が裏打ちされてそういうことだったのかとなる感じ。
予想を少しずらしながらも期待通りに収まっていくので満足感が高まっていくような。



そういえばキャラクター造形がなんとなくレゴニンジャゴー(劇場版)と似通った部分があった気がしますけれども、海外の人の持っているニンジャ像とかサムライ像の元になっているような共通の作品みたいなものがあったりするのかしら。

敵対する男女が剣を交えるうちに仲良くなっちゃうみたいなのもテンプレートみたくなってるのかしら。
「強い女性キャラクター像」ではあるのでしょうけど、どこか萌えポイントみたくなってるとか。

国芳のがしゃどくろはわかりやすい例でしたけど、海底の目玉のやつとか、月の人が魚みたいになったのとかも由来があったりするのかしら。
木彫りの猿は東照宮のっぽいかとも思いましたけどあれは3匹そろってこそでしょうし……。(と思ったけど三姉妹か)

目玉といえば、目玉周りの話は理解しきれていない部分も多かった気がします。
なぜ目を奪われたのかとか。
視力を失うことで目には見えない人の心とか真実とかが見えるようになるっぽい雰囲気でしたけどなんか有耶無耶になっちゃってたような。



三種類の武具を集めるくだりで刀と鎧と兜だったのは日本古来のものというよりかはテレビゲームのイメージっぽい気がしないでもないですが、ああいうのも元ネタあるのかしら。
鏡とか勾玉とか集めても使い方がわかりにくかったりするのかもですが。

灯籠流し綺麗でした。
ああいう序盤で発生したイベントが終盤で活かされる構成にもぐっときます。



雪原に巨大な仏像が埋まってる光景もなんかおもしろかったです。
ナウシカが映画の冒頭で巨神兵の残骸に潜って探検してた、あんな感じのワクワク感。

あの骸骨の中でがしゃどくろと戦ってたということは骸骨in骸骨だったのかしらみたいな不思議な感じもありますが。



そんなわけで、この映画を作った方々はひょっとしたらぼくなんかよりも遥かに日本の文化に詳しいのではないかと思えて、感服すると同時に、どこか悔しいような気持ちにもなりました。
ある程度知ったようなつもりになっていましたけれども、まだまだ全然足りていなかったみたい。