サバイバルファミリー 感想

映画「サバイバルファミリー」を観ました。
3月12日、横浜ブルク13にて。

突然、原因不明の停電、というかケータイも乾電池や自動車のバッテリーも含めて電気関係全般が停止してしまった世界のお話。

主人公となる家族の視点でしか描かれないので、停電現象の規模や原因といった情報がまったく伝わってこないので、現在の手元の端末でインターネットを介して手軽に情報に接続できる環境に慣れている身としては、自分があのような状況に置かれた場合にどう対応するだろうかということを考えながら見てしまいます。

アニメやラノベといった界隈では異世界転生ものと呼ばれるジャンルが隆盛を誇っている昨今、「電気の無い生活」というのは向き合いやすいテーマかもしれません。
ただ、ぼくが知っている異世界移動ものだと発電機まで持ち込んでむりやり快適な住環境を整えたりしてしまいがちで、電気の無い生活ってたいへんそうだなあという気持ちも強くなったりします。

この映画は一般人の視点でしか描かれていませんが、行政とか自治体とかの対応もたいへんそうだなあとか思ってしまいました。
とくに政治的な決定に携わる方々はご高齢の方も多そうですし、移動するのもたいへんそう。人力車とか馬車とか牛車みたいなのが活躍できたりするのかしら。

主役となる家族は両親の実家が鹿児島にあるからと東京からはるばる鹿児島まで行っていましたが、自給自足するだけなら関東近郊でもなんとかなるのかもしれないと思いつつ。
復旧がいつになるか見当もつかないとはいえ、個々が勝手に散り散りに行動してしまうよりも、ある程度は集まって団体行動するほうが何かと安心かもしれないとも思ったり。
劇中に出てくる人たちはなんだか疑心暗鬼の塊みたいな人ばかりで、助け合おうという姿勢の人は少なかったかも。
東の人は薄情で西の人は情に厚いみたいな人間観もあるのかしら。
アイアムアヒーロー(映画版)ではショッピングセンターに籠城して集団生活している人たちもいましたけど、本作の世界でも主役の家族が出会わなかっただけでああいうコロニーを作って生活できたらよさそうかなあとか思ったり。
とはいえ、集団生活において自分が何かの役に立てるかというと、サバイバルにあたって役立ちそうな技能はこれといって持ち合わせていないので、下働きに甘んじることになるのかも。

どうせなら原因究明に取り組んでいそうな研究機関のような組織に関わったりしてみたいけどそれはそれで巨災対に集まった人たちくらい有能でないと難しいのかしら。
下っ端あたりにこっそり潜り込んだりできないものかしら。