超高速!参勤交代 リターンズ 感想

映画「超高速!参勤交代 リターンズ」を観ました。
9月11日、横浜ブルク13にて。
前作既見。

前作ではご老中の無理難題によって江戸へ参勤しましたが、今回は復路のお話。

シン・ゴジラに絡めて、映画における恋愛要素の是非みたいな言説をちらほら見かけますけれども、
本作ではその無理やりねじ込んだような恋愛要素を自己言及的に扱うことで笑い要素に転じていて、おもしろかったです。

命がけな一騎打ちの場面にもかかわらず、深田恭子さんが殿様にちゃんと気持ちを伝えてほしいとか言い出す場面は、「仕事と私とどっちが大事なの」ならぬ「命と私とどっちが大事なの」みたいな状況で、劇中で伊原剛志さんも突っ込んでいた通り、それ今じゃなくちゃだめなの?、というしょうもなさが、なんともおもしろかったです。
相手の鎖鎌の人は報われませんけれども。


知恵と勇気で窮地を切り抜けようとするお話ではありますが、チャンバラもけっこうありました。

チャンバラなだけに、斬られてもあまり痛そうじゃないように見える部分もあるのですが、
一方で、上地雄輔さんのチャンバラでは刀が当たったところから血が吹き出して見える場面もあったような気がしました。


敵味方が風呂で鉢合わせして、すれ違いながらもお互いを理解し合うあたりは、ベタながらもいいなあと思いました。
渡辺裕之さんの尻。


悪のご老中に対して、罪を悔い改めてうちに来ないかと誘いの声をかけるあたり、お殿様の器の大きさを感じます。


無理やりこじつけるなら、あの無法者たちに荒らされた田畑を別の何かのメタファーとして見ることもできるかもしれませんけれども、さすがに無理やりすぎるかもしれません。
そんなのはシンゴジラや君の名はで充分な気もします。


エンディング、斉藤和義さんが悪いわけではないのですが、あそこはあのまま祭囃子で終わってくれたほうが、余韻がキレイなまま締めくくれていた気がします。
ちょっと雰囲気が合わないように感じてしまいました。