アイアムヒーロー
映画「アイアムヒーロー」を観ました。
4月24日、シネマサンシャイン沼津にて。
原作未読。
謎の感染症、ネットの命名によるとZQN(ゾキュン)が猛威を振るうお話。
街中の大パニックの規模もものすごいし、高速道路での大事故もド派手だし、海外の作品にも引けをとらないのではないかしら。
主人公はマンガ家としてデビューしたのか持ち込み作品が賞をとっただけなのかわかりませんが、後続作品が出せなくてアシスタントをしながら次回作を構想している段階のご様子。
で、原稿の持ち込みで編集部へ行くわけですが、壁に「ルサンチマン映画化」のポスターがでかでかと貼りだしてありまして。
原作者つながりのサービスなのかもしれませんけれども、もしかしたら本当に映画化企画が進んでいたりするのかしら。
もうひとつ、主人公と同期デビューながら対照的に売れっ子先生になっているのが片桐仁さんで、どうやらその作風は淺野いにおさんみたいな絵柄っぽいご様子。
なにやら因縁めいた関係性が伺えそうです。
主人公さんはマンガの足しにするためかわかりませんが、猟銃の所持免許を取得していたようで。
かといって、いざとなっても怯んだりなんやかんやでなかなか撃てずにいるわけですが。
その分、クライマックスでの大立ち回りは凄絶でした。
本人は命からがらだったのでしょうけれども、見ているこちらとしては、快・感(はぁと)、となりました。
行きずりで知り合った女子高校生と一緒に逃げ回って、ネットの情報を頼りに富士山頂を目指すことになって。
その途中でたどり着いた郊外のアウトレットモールでは生き延びた人々が屋上に立てこもって、地上に蔓延しているZQN から身を守っていて。
食料等の物資を調達するために有志グループがZQN の目をかいくぐって出撃したりもしているようですが、戦況は苦しいようで。
1対1 だとどうしてもZQN に分があるようなので、多対多でもやはり人間側が不利のようです。
ZQN の頭部を破壊すれば動きを止めることは可能なようですが、鈍器や刃物ではなかなか有効なダメージを与えるには至らないようで。
人間側はジリ貧です。
以下は本編とは関係ない妄想。
この状況は、『灰と幻想のグリムガル』の対ゴブリン戦と類似しているようにも見えます。
つまり、1対1 や多対多での打開が難しいのであれば、多対1 の局面を作って個別に袋叩きにして各個撃破、地道に1体1体減らしていくという方法も有効なのではないかと思うのですが。
あれだけ密集して囲まれてしまっていると端緒を開くのも難しかったりするのかしら。
『Zアイランド』だったか『極道大戦争』だったか記憶が曖昧ですが、ゾンビ的な存在に対していくつか類型がある中でどのタイプに該当するのかを見極めるシークエンスが描かれた作品があったように覚えています。
つまり、
- 噛まれたら死亡するのか、感染して増殖していくのか
- 動きの速さ
- 知能
- 知覚(視覚が残っているのか、光に反応するのか、音に反応するのか)
- 倒し方、どのくらい損壊すれば動かなくなるのか
みたいな部分をある程度見極めて、対処方法を考えたいものです。
本作のZQN の場合は
- 血液で感染するっぽい。
- 動き:基本的にはゆっくりだが走ることもできる
- 知能:不詳。感染前の生活を続けようとする傾向がある
- 知覚:不詳。音にも反応するようだがそれだけでもないらしい。痛覚はあんまり無さそう。
- 倒し方:頭部を完全に破壊すればいいようだけど、頭蓋が半分くらい潰れていても動けるZQN もいる。再生はしないようなので手足を切除したほうが効果的だと思えるものの骨折程度では動けてしまう感じ。
散弾銃をぶっ放すのは決定的に有効だとしても弾丸は有限でそう易々と調達できるものでもないでしょうから、鈍器や刃物類でどうにか打開策を探らないと厳しそうかも。
陸上高跳びくんが、屋上に獲物がいるとわかっていて意図的に跳んだのか、単に感染前の習慣で跳んでいたら屋上に着いてしまったのかは、慎重に判断したほうがよさそうかも。
物資調達隊の出撃時にZQN の気を引くためにガチャガチャ騒音を立てていたことで屋上に人がいることは知覚できていたとしても、そこまで跳躍して襲撃しようとするだけのモチベーションが内在しているとなると、ZQN に居場所を知覚されること自体が危険ということになってしまいそう。
妄想ここまで。
長澤まさみさんとオーバーオールの人との関係みたいなのはdTV のドラマ(?)で描かれているのかしら。
女子高校生の人が歌っていた曲は『ホームオンザレンジ』でいいのかしら。