ニッポンのマンガ*アニメ*ゲーム展 感想
国立新美術館「ニッポンのマンガ*アニメ*ゲーム展」
公式サイト→ニッポンのマンガ*アニメ*ゲーム|企画展|展覧会|国立新美術館 THE NATIONAL ART CENTER, TOKYO
1989年以降、すなわち「平成」になってからのマンガアニメゲーム作品群を集めた展覧会です。
1978年生まれのぼくにとっては、ちょうど物心ついて以降、意識して見るようになってからの作品がたくさんあって、なんとも嬉しい限りです。
従来の手塚治虫を起源とするような史観から解放された、新しいマンガアニメゲーム観の在り方が提示されているかのようです。
こうして羅列されてみると、当然ながら知らない作品も多く、とりわけゲーム分野に関してはファミコン・スーファミで時間が止まっているので、ほとんどわからないというのは、我ながら情けない状態です。
あ、ゲームゾーンでは、実際に展示されているゲームをプレイすることもできるみたいです。
今回の展示は、いちおうテーマ毎に区切られてはいたものの、どちらかというと網羅的に収集しましたよー、という展示のように思いました。
もちろん、明確に「手塚治虫以後」を打ち出して、昭和の時代と切り離した視点を提示されていることは、それだけで大きな意義があるだろうと思います。
「今、現在」の姿を語るのにいちいち手塚治虫を引っ張り出していたのでは話が大きくなるばかりですし。
今回のこの展示ですら、1990年代と2000年代と2010年代とがごちゃ混ぜになっていて、作品単体を語るには扱いが小さく、作品の連続性を語るには扱われている作品に片寄りや不足があるように感じました。
体系的に系統立てて論じるには、まだまだ材料が足りていない気がします。
研究のし甲斐がありそうな分野ですけど、その対象となる物量やら範囲が広大で、たいへんそうでもあります。
うろ覚えながら、展示内容のおさらい。
アニメゾーン
・少女革命ウテナ
今回の展示の目玉くらいに思っていましたが、そこまで扱いは大きくなかったかもしれません。
ただ、アニメ版と並べて、さいとうちほ先生のマンガ版も展示してあったのはなんか珍しい感じがします。
・電脳コイル
やっぱりいいですよね、ヤサコさんとイサコさん。
・日常系アニメ
あずまんが大王、らきすた、涼宮ハルヒの憂鬱、あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない、あたりが並んでいたでしょうか。
「日常系アニメ」コーナーの紹介では、平穏に見える日常の裏にも実は……!、みたいな煽り文句があって、むしろ「がっこうぐらし」を入れたかったのかな?、みたいな気持ちになりました。
・Free、けいおん
・アイマス
・アイカツ
・うたぷり
・初音ミクさん
・艦これ
あたりは固まって展示されていたような
初音ミクさんのライブ映像は、何か言い知れない迫力というか胸に迫るものがあるように感じます。
アイマスさんは、ちょうど昨日今日と開催された10周年ライブ記念仕様、765AS勢、シンデレラ勢、ミリオン勢がそれぞれ出ていた気がします。
サイドMさんもいたような?
マンガゾーン
アニメ化作品はわりとアニメゾーンと境界が曖昧でしたが、マンガはマンガで、原稿が展示されていました。
わりとメジャーなものが多かった気がしますけれども、知らなかったものもチラホラ。
あくまでもマンガ作品を紹介する展示でしたけど、メディアミックスされたものについても記述があってもよかったんじゃないかなあと思いました。
特に実写映画化した作品の割合を数えたらけっこう高い率なるんじゃないかなあとか思ったり。
ゲームゾーン
配管工マリオさんの成長ぶりとか、プレイステーション機の進化の度合いだとか、
バーチャファイター、
スト2、
ドラゴンクエスト
ファイナルファンタジー
ひぐらしの泣く頃に
Fate/stay night
とかなんとか、
イングレスの前身みたいな全国漫遊ご当地巡りとか
ガスメーターだか電気メーターだかと連動した省エネゲーミフィケーションとか
モンハン
太鼓の達人
ダンスダンスレボリューション
ときメモ
ラブプラス
戦国BASARA
等々……。
ものすごい数でした。
ちょっとばかりお腹いっぱいです。